子供たちに音楽の贈り物を
〜スズキ・メソード三重支部が70周年記念コンサートを開催 

 1月29日(日)、「子供たちに音楽の贈り物を」と題されたスズキ・メソード創立70周年記念コンサート(スズキ・メソード三重支部主催)が、桑名市民会館小ホールで開催されました。スズキ・メソード出身で、テレビ出演も数多くこなされておられるヴァイオリニストの大谷康子さんの独奏によるヴィヴァルディの協奏曲「四季」をはじめ、ヴァイオリン科・チェロ科の生徒たちの堂々とした演奏が続きました。

 また、大谷康子さんと才能教育研究会の早野龍五会長によるプログラム中盤の対談では、お互いが1964年の第1回テン・チルドレンツアーに一緒に参加した仲間同士であることが、まず紹介されました。そして、スズキで育ったことで、二人のそれぞれの進んだ道が違っても(方や物理学者、方やヴァイオリニスト)、こうして音楽がともにある幸せを語り合いました。
 大谷さんは、あの時のツアーが今の活動につながっていること。毎日36時間ヴァイオリンを弾きたいくらい、今も楽しい気持ちが持続されていらっしゃるそうです。実際、この日のリハーサルでも本番でも、本当に楽しそうに弾かれていました。早野会長も、全米ツアーに参加したことがきっかけとなり、世界で主体的に仕事をしたいと思われたそうです。それに外国でいろいろな人と話をする時に、ヴァイオリンが弾けることが、役立つとも。
 そして、お二人が共通してお話をされたのが、根気よく一つのことを繰り返して続けてゆくことが、とても大切であること。その結果、集中力が身につき、できることの喜びが生まれ、生きてゆく中でのいろいろな事柄に応用できるということでした。鈴木先生の「人を育てる」ことの意味が、そこにあるわけです。
 早野会長から、この日、会場で配布されたDVD「未来を奏でるスズキ・メソード」が紹介されると、大谷さんから夏期学校の魅力について「先生から教えていただく以外に、集団で学び合うことがとても面白かった」とお話がありました。今も同じですね。そして大谷さんは、「どの子も育つ 育て方ひとつ」の言葉にすべてが集約されていることを最後に強調されました。
 終始にこやかな雰囲気での対談となりました。実は、お二人は歌舞伎座でもご一緒になることがあるそうで、日本文化への共通した思いも感じさせる時間となりました。

 後半は、子どもたちの演奏が続きました。大谷康子さん、早野会長も加わってまずは、モーツァルトの心地よいメロディから始まりました。
曲目
・モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525
・ヴィヴァルディ:チェロソナタ ホ短調
・ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調
・ヘンデル:ユダスマカベウスより
・鈴木鎮一:アレグロ、無窮動
・外国民謡:むすんでひらいて、こぎつね、ちょうちょう
・鈴木鎮一:キラキラ星変奏曲

右から鳥養さん、紿田さん、末廣悦子先生 舞台転換の合間を縫って、この日、関東地区から参加されたOBのお二人のお話を伺うことができました。鈴木先生のご自宅に毎週通われてレッスンを受けられた伊那市出身の紿田(たいだ)俊哉さん、松本市出身の鳥養(とりかい)崇さんのお二人です。紿田さんは、「先生のお宅でいただくパンとジャムが美味しかったですね。それと鈴木先生から叱られるということがなかったですね。もう少しこうすると、もっと素敵になるよ、という教え方でした」。鳥養さんは「私は進んで練習をするタイプではありませんでしたが、それで鈴木先生のところに行きますと、たかしさん、よくその実力を保ってくれましたと大笑いされました。それからは、そう言われないようにしようと練習しましたね」。鳥養さんは、昨年の夏期学校で50年ぶりにヴァイオリンを弾かれました。その辺りのエピソードは、スズキ・メソードOB・OG会のサイトで紹介しております。 スズキ・メソードは、このように大人の方々も楽しめることが、よく伝わってきました。

→スズキ・メソードOB・OG会 鳥養さんの記事