早野龍五会長、南米コロンビアへ

 2017年11月4日~5日、南米コロンビアの首都ボゴタで開催されるイベント、The Musical Brain in the learning of STEAMに、早野龍五会長がスペシャルゲストとして参加されました。4日に音楽と脳についてのフォーラム、5日にグランド国際スズキコンサートとワークショップが開催されました。このイベントには、ラテンアメリカ全土の音楽と科学のアカデミーや学校から、神経科学者、研究者、音楽科学者、学生および教員が参加しました。なお、STEAMとは、Science(科学)・Technology(技術)・Engineering(工学)・Art(芸術)・Math(数学)の頭文字の略称です。

→STEAM公式サイト

早野龍五会長からのメッセージ


 今回コロンビアに行くことになったきっかけは、昨年秋、南米コロンビアの首都ボゴタにあるColegio Hacienda Los Alcaparrosという学校から届いた一通のメールです。

「本校は創立時からスズキ・メソードを取り入れ,ボゴタにおけるスズキ・メソードの発展を支えてきました。このたび、ラテンアメリカ各国のスズキの教室をお招きし、創立25周年の記念行事を開催したいと考えています。才能教育研究会会長に基調講演をお願いしたいのですが可能でしょうか?」

 私からは、会長就任して間もないこと、鈴木鎮一先生に直接教えを受け、第1回のテン・チルドレンのメンバーであったこと、その後、ジュネーブのCERN研究所で国際チームを率いて「反物質」の研究をしてきたこと、などをお伝えするとともに、日程調整をしてきました。

 ボゴタの主催者からは、「本校は、科学・技術・芸術・数学を重視した教育をしています。早野先生の経歴は非常に興味深く、ぜひお話を伺いたい」と言っていただいたので、今度のイベントでは、私と鈴木先生の出会いや、鈴木先生の教えが、物理学に進んだ私にどのように生かされたかについて、話してくる予定です。

 なお、ボゴタに行く前に、10月30日には、カリフォルニア大学のバークレー校の招きで、福島の高校生とともに「福島の今」を語って来ます。

→バークレー校でのイベント

2日間のサマリーが届きました。翻訳した日本語で紹介します。


 11月4日(土)~5日(日)、私たちはHacienda Los Alcaparrosスクールが軌道に乗っていることを再確認する機会を得ました。

 25年前に教育実験として始まり、今日においても、教育の場面では学問をつかさどる脳と運動をつかさどる体には、区別はないというアイディアが、我々の学校の真髄となっています。このアイディアは、"The Musical Brain and learning of STEAM"に招待された3人の国際的なゲストたちの証言により、確認されました。

 楽器や、手の動き、母語の間に強い関係を築くことを提唱した鈴木鎮一の考えは、私たちの教育プロジェクトを計画する上での基盤となるものでした。そのため、音楽の指導を通して、生徒の音楽発表を中心に親、生徒、指導者のコミュニティへの呼びかけが、私たちの学校の活動の根幹となりました。

 この2日間、早野龍五、マリリン・オーボイル、ジョン・アイバーセンは壇上で、それぞれの人生経験や職務上の経験を語り、参加者は献身的で、チームワークを保ち、困難や忍耐を通して得られた人生の規律としての音楽の重要性を理解することができました。

 11月4日(土)、セルジオ・アルボレダ大学のイベントセンターで、音楽が人生に重大な影響を与え、職業にどう良い影響をもたらしたかを語るフォーラムを開始するため、いつくもの学校の校長、音楽教師、科学者、教師、保護者らが顔を揃えました。このプロジェクトの管理者、ロジータ・カロは、講師たちの話を聞いた後、観客からの興味深い質問をパネルで紹介していました。

 フォーラムの終わりに、プレスクールのコーディネーター、マリア・デル・ロザリオ・コンチャは次のように話し、締めくくりました。「このイベントは、思考を形成する基本的な言語として、教育上の面から見た脳と音楽のテーマを深め、強化する素晴らしい動機づけになりました。音楽は、立派な人間、有能で幸せな人間を育てるための基本的なツールとして必要であり、私たちがHacienda Los Alcaparrosで行なっていることは、やらなければならないことであるのだと強く確信しています」

 11月5日(日)午前8時、学校のグラウンドに、スズキで音楽を学んでいる生徒と保護者、様々な学校の音楽教師たちが感動と学びと、そしてもちろん音楽でいっぱいの日を始めるために集合しました。

 別々の学校に通う生徒たちが、Hacienda Los Alcaparrosの先生が組織し、監督するSTEAMのワークショップで1日を始めました。一方、大人たちは、早野、オーボイル、アイバーセンと話をするため、大スタジアムに集まりました。

 午前11時、300人の子どもたちが参加するグランド・スズキ国際コンサートが始まりました。コンサートの終わりに聞いたアンジェラ・パティーニョ(スクールの母)のコメントです。「私自身、とっても楽しみました。音楽のできることと、このトレーニングやこの種の活動を進めている方々はどんなにか誇りに思うべきということを実感しました」

 早野龍五、マリリン・オーボイル、ジョン・アイバーセンという国際的なゲストをお迎えする機会を持ち、彼らを通じてコロンビアでは様々な意味で前例のないイベントに多少なりとも貢献できたことは、Hacienda Los Alcaparrosにとって、大変名誉なことでした。

 "The Musical Brain and learning of STEAM"は、Hacienda Los Alcaparrosスクールの25周年を祝う壮大なフィナーレを迎えました。


→Colegio Haciernda Los Alcaparos