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品川ストリングオーケストラ海外演奏旅行記念コンサート Vol.7
~第28回 国際音楽祭ヤング・プラハ参加&ドイツ・ニュルンベルクコンサート~

 2019年9月1日、チェコ共和国プラハのスメタナホールで国際音楽祭ヤング・プラハが幕を開けました。この音楽祭は、チェコ国内に留まらず、ヨーロッパ、アジアの若手演奏家の登竜門となっています。2016年のファイナルコンサートでは、スズキ・メソード出身のチェリスト、宮田大さんによるドヴォルザークのチェロ協奏曲が演奏されました。
 その年に続き、2度目の出演としてオープニングを飾った品川ジュニアストリングオーケストラ(以下 品弦)の第7回海外ツアーについてご報告します。

 前回のドヴォルザークホールと並んで、チェコでは最も権威あるスメタナホール(プラハ)でのコンサートが決まったのは2018年4月。音楽祭事務局のフィンダさん、交通、宿泊などのお世話をくださる旅行社とのやり取り、また大型楽器のレンタルやエキストラの手配、そのための協賛金のお願いなど様々な準備作業を、トゥインクル音楽院(旧品川支部)の先生方が一丸となり進めてきました。そして、以下の3つのコンサートに出演することが決まりました。

827日 ドイツ ニュルンベルク市主催 チャリティーコンサート 
     ハイリッヒ・ガイスト・ザール
     翌日、市庁舎を表敬訪問
830日 ドイツ バッド・シャンダウ 聖ヨハネス教会
9 1日 チェコ ヤング・プラハ音楽祭 スメタナホール

 小5~大学生の生徒・スタッフ総勢50人ほどが参加し、この日程の合間に、ミュンヘン、ニュルンベルク、ドレスデン、プラハの観光(ドヴォルザークとスメタナのお墓参りを含め)も行なうことができました。

【コンサートの様子】
 コンサート前半のメインは、名門チェコ・フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターのヤン・ムラーチェク氏が独奏を務めるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番です。前日のリハーサルでは初めて聴くムラーチェク氏のヴァイオリンの歌い上げるその音色、音楽に圧倒され、子どもたちは本場ヨーロッパの弦の国を代表する演奏家との共演に、文字通り夢心地の2時間を過ごしました。また管楽器の6人のエキストラも、すべてプラハ交響楽団のメンバーで、本当に贅沢な、生涯の思い出となる共演となりました。

 プログラム後半の最初に、日本の曲として横山真男氏作曲の「草津節の主題による弦楽合奏のための狂詩曲」を演奏しました。今回我々は羽田からミュンヘンに飛び、ニュルンベルグ市主催のチャリティーコンサートを市内のハイリッヒ・ガイスト・ザールで行ないました。その後、ドレスデンに移動、近郊のバドシャンダウの聖ヨハネス教会で、ヤング・プラハの音楽祭の一環として教会コンサートを行ないました。そのどちらでもこの「草津節狂詩曲」を演奏すると拍手が鳴りやまず、スタンディングオベーションがおこりました。弦楽合奏に3人の高校生が法被姿で登場、拍子木・チャンチキ・リンと三つの日本のお囃子で使われる楽器が加わっての熱演です。新しい音楽に興味を持ってさっと心を開くヨーロッパの方々の日本人とは異なる気質を、また文化の違いを感じることができました。

 スメタナホールでもこの「草津節狂詩曲」は大変喜ばれ、拍手が鳴りやみませんでした。

 そしてプログラムの最後は、チェコの生んだ最も偉大な作曲家、ドヴォルザークの弦楽セレナーデ ホ長調です。30分にも及ぶこの曲を小学生5人を含む品弦のメンバーが本当に最後の一音まで集中しきっての演奏に、思わず涙が出てしまいました。

 コンサート終了後の打ち上げに、コンサートにご臨席いただいた在チェコ日本大使館の特命全権大使の嶋﨑郁大使ご夫妻にもご参加いただき、ドヴォルザーク3世の息子さん(作曲家)とお孫さんとも再会でき、ご一緒に歓談できたことは大きな喜びでした。実は前回3年前のツアーでは、当時まだご健在だったドヴォルザーク3世を、ドヴォルザークが暮らし、作曲を行なっていたヴィソカ村に訪問しています。3世の前で「ユーモレスク」を演奏し、3世が涙を流しながらお聴きいただいたことが昨日のことのようによみがえりました。(3世は我々が訪問した翌年の5月にお亡くなりになりました)

 そしてアンコールに、このスメタナホールにちなんで、スメタナが作曲した連作交響詩「わが祖国」より「モルダウ」の弦楽合奏版を演奏し、コンサートの幕が降りました。

 音楽を通し、ヨーロッパの文化、歴史に触れ、またそこに暮らす方々との交流を通じ、子どもたちは目に見えないたくさんのものを感じ、心にとどめたことと思います。また親善大使としての役割も十分に果たしてくれたことを感じます。本当にたくさんの方々の助けによって無事にツアーを終えられたことに心より感謝いたします。

 我々のコンサートを聴いてくださった国際音楽祭ヤング・プラハ事務局のお計らいで、11月に在日本チェコ大使館のコンサートに、今年のヤング・プラハ出演のヨーロッパの演奏家とともに再び演奏の機会をいただきました。ツアーの余韻を感じながら、楽しみに準備を始めています。

(指導者より)

音楽こそ、日本・チェコ友好の礎であることを改めて実感できた
貴重な夕べとなりました。

在チェコ日本大使館 特命全権大使
嶋﨑 郁大使

 9月1日、プラハのスメタナ・ホールで品川ジュニア・ストリング・オーケストラ演奏会を拝聴しました。まず、素晴らしい音楽を奏でられた団員の皆さん、指揮者の印田礼二先生、ヴァイオリン独奏者として共演されたヤン・ムラーチェク氏、そして、この演奏会の開催にご尽力、ご協力いただいた皆様に心から謝意と祝意を申し上げます。

 この演奏会は第28回ヤング・プラハ国際音楽祭の開幕を飾るものでした。ヤング・プラハ国際音楽祭は、毎年9月に日本やチェコを含む世界各国の若手音楽家がプラハに集い、その才能を披露する音楽祭であり、多くの将来を嘱望される音楽家がここから世界の檜舞台へと羽ばたいていきました。今回の独奏者ムラーチェク氏もその一人です。

 プログラムは、前半がバッハのブランデンブルク協奏曲第3番とモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番というクラシック音楽の王道とも言うべき名曲、後半が横山真男作曲「草津節の主題による弦楽合奏のための狂詩曲」とドヴォルザークの弦楽セレナーデという日本・チェコ両国の音楽から成り、充実した構成でした。

 バッハは近年、小編成の古楽器で演奏されることが多い中で、今回の公演では比較的大編成の弦楽合奏が一糸乱れぬアンサンブルを繰り広げて実に壮観でした。

 モーツァルトでは独奏者のムラーチェク氏が完璧な技巧と華麗な美音、そして時折茶目っけのある音楽性を披露して秀逸でした。ムラーチェク氏自身も演奏後「この楽団のアンサンブルはプロと比べても遜色なく、共演していてとても楽しかった」と述べていました。

 私はかつて群馬県で2年間勤務したことがあり、草津は度々訪れた思い出深い温泉地なので、日本の音楽の中で「草津節」の主題による狂詩曲が演奏されたことは嬉しい限りでした。演奏を聴きながら、草津の町民憲章にある「歩み入る者に安らぎを、去りゆく人に幸せを」という言葉が思い出されて感無量でした。

 最後のドヴォルザークは、日本の若者がチェコ音楽の心をしっかり掴んでいることを示す見事な演奏で、当日、私の隣には作曲家の直系の末裔に当たるアントニン・ドヴォジャーク氏兄弟がおられましたが、演奏後は「最高に素晴らしい」と絶賛されていました。

 このように今回の品川ジュニア・ストリング・オーケストラのプラハ公演は大成功で、音楽こそ日本・チェコ友好の礎であることを改めて実感できた貴重な夕べとなりました。


以下、生徒さん・親御さんより、演奏旅行を体験してのメッセージが届きました。

 今回私は、初めてドイツ・チェコツアーに参加させていただきました。3公演とも大成功で終えることができ、本当に感動しました。

ハイリッヒ・ガイスト・ザールでのリハーサル どの演奏会も感慨深いものばかりでしたが、特に印象に残っているのが、8月27日にハイリッヒ・ガイスト・ザールで行なわれたコンサートでした。とりわけ小さい子どもたちのsoloによるヴァイオリン、チェロ協奏曲が引き立っていたように感じました。私は後ろで伴奏させていただきましたが、演奏終了後、お客様から盛大な拍手をいただき、正直泣きそうになるくらいでした。その直後に演奏したディヴェルティメント、さくら、草津節、弦楽セレナーデも拍手喝采で、私たちの演奏を真摯に聴いてくださっていたのでしょう。

 私は来年から社会人として働きますが、学生時代に品川弦楽団に所属していたことを誇りに思っております。今回のように、メンバーと一緒に演奏だけでなく、寝食をともにすることは、社会人になってからもきっと役に立つと信じています。

 最後になりますが、今回のドイツ・チェコツアー演奏旅行を企画した先生方、株式会社エムセック・インターナショナルの皆様、その他関係者の皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました。(大4)  

 私は、今回で4回目の海外演奏ツアーであり、チェロパートトップとして3回目の参加となりました。大学の都合で途中からの参加となってしまいましたが、多少無理をしてでも行って良かったと心から思えるツアーになったと思っております。

 初めて演奏ツアーに参加したのは、品弦に入りたての小学校5年生の、ドイツ・オランダ演奏ツアーでした。周りは高校生、大学生ばかりで、現在の品弦よりも年齢層も高く、最年少での参加でしたので、いつも不安を感じながら練習に向かっていました。しかし先輩方は、常に自分を気にかけてもらい、本当に楽しいツアーだったことを覚えています。もう10年近くたちますが、その先輩方とは今でもご飯にご一緒したりと仲良くしていただいています。品弦は幅広い年齢層で構成される弦楽団であり、この縦の関係性がとても大きな魅力であると最近改めて感じるようになりました。

 大学生となり、品弦を上からまとめる立場となった今回のツアーでしたが、大学との両立が難しく、品弦に貢献することができなかったことは、とても申し訳なく思っています。思うように練習も参加できず、ツアーの参加を迷っていた時期もありました。しかしそんな自分を、品弦に入った時からずっとお世話になっていた団長である印田礼二先生始め、恩師である臼井洋治先生など、様々な先生方のサポートをいただき、ツアーへの参加を実現することができました。やはり音楽の本場ヨーロッパでの演奏、しかも世界に名だたるスメタナホールでの演奏は、過去のツアーでも、アムステルダム・コンセルトヘボウやウィーン・楽友協会など数々の素晴らしいホールで演奏させていただいてきましたが、何度体験しても、2度と体験できないと思えるような感動や刺激を得ることができ、心から来られて良かったと思いました。わがままで身勝手な自分を支えてくださった先生方に本当に感謝したいです。

 自分はおそらく今回のツアーで最後の参加となりますが、品弦はこの先もどんどん進化していくと思います。後輩たちに、今まで自分がしてもらってきたようなことをすることはできませんでしたが、1つ言えることは、品弦は続けてこそ本当の楽しさが待っています。今いる人たちは皆素晴らしい能力を持っているので、できる限り辞めることなく、また新たな力もどんどん加わって、さらにレベルアップした品弦を作っていってもらえればと思います。(大2)

 私が今回参加したツアーは3回目でしたが、前とは違った体感をしたツアーとなりました。今回初めてヴィオラパートで参加し、パートトップという大役を務めさせていただきました。ヴィオラパートはヴァイオリンのようにメロディを弾くことは少ないですが、ヴィオラがオーケストラ全体を影で支えてるような感じがして、とても楽しいパートでした。また、ヴィオラは全体の音を聴きやすく、ヴァイオリンやチェロのメロディを聴くたびに、演奏中に感動してしまいました。

 そして、私は「草津節の主題による弦楽合奏のための狂詩曲」でソロを弾かせていただきました。ヴィオラで日本らしさを表現するのはとても難しく、どう演奏したらいいのか悩みました。スメタナホールでは緊張のあまり手が震えましたが、日本の音をイメージしながら自分が思う音をスメタナホールに響かせられるように演奏しました。この経験は私の人生の中でとても大きな存在となると思います。このチャンスを与えてくださり、アドバイスをいただいた先生方には、とても感謝しています。

 そして、今回のツアーは6年前から一緒に演奏してきたメンバーと弾ける最後のツアーになりました。コンサート中、そのことが思い浮かび、ステージ上でメンバーと顔を合わせた時は涙がこみ上げてきました。また、最初のツアーでは大学生に面倒を見てもらう側にいた私が、いつのまにか逆の立ち場になってしまったことに、時の流れの速さを感じました。私が大学生になる以前とは違う楽しさがあった反面、大学生には大きな責任があること初めて感じました。

 私が6年間品弦を続けてきて思ったことは、ずっと一緒にいた仲間の大切さです。それは一緒にやってきた仲間がいるからこそ私たちの音楽を作ることができ、互いを高め合うことができました。私たちの後、品弦を引き継いでいくメンバーには、一緒に演奏する仲間を大切にしてもらいたいと思っています。(大1)

 今回の国際音楽祭ヤング・プラハでは、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスター、ヤンムラーチェクさんと共演しました。ムラーチェクさんの演奏はとてもパワフルで魅力的でした。私も人を惹きつけるような演奏をしたいと思いました。

 また、3年前と同じメンバーで弾いたディヴェルティメントは、ブランクを感じさせない息のあった演奏になりました。会場中に響き渡る音を聴き、感動しました。

 いろいろな人がこの演奏会のために尽力してくださったおかげで、弦楽団の皆でひとつの演奏を作り上げていくことができました。貴重な経験をありがとうございます。ここで学んだたくさんのことを、いろいろなことに活かしていきたいです。(大1)

 今まで小学6年生、中学3年生、そして今回と3回のツアーに参加させていただき、さらに今回のツアーではコンサートミストレスという大役を担わせていただきました。

 私が初めてツアーに参加したのは、小学6年生のオーストリアツアーでした。初めてのことばかりだった私は、大学生や高校生の方にいろいろとお世話してもらったことを、今でも鮮明に覚えています。それが今回のツアーでは自分が小さい子たちのお世話をする立場となり、自分にそんなことができるのかと不安に思った時も何度かありました。

 また、ツアーでコンサートミストレスをさせていただいたのは初めてだったので、今までのツアーとは違う緊張感や、みんなを上手く引っ張っていけるのか、どうしたら分かりやすく合図ができるかなど、たくさん悩み、考えた時期もありましたが、最後にはツアーでコンサートミストレスができて、本当に良かったなと思いました。

 今回のツアーに向けて私たちは20184月から練習を重ねてきました。今回演奏した曲それぞれをどう表現したら良いか、弓の速さや使い方、ヴィブラートの速さなど難しい部分がありましたが、みんなで練習してきた成果をヨーロッパでは発揮できたのではないかと思います。音楽の本場で演奏できる幸せを改めて感じることができました。

 最後に演奏したスメタナホールでは、チェコ・フィルのコンサートマスターであるヤン・ムラーチェクさんとモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番を共演させていただきました。ムラーチェクさんの素晴らしい音色にとても引き込まれ、ムラーチェクさんと共演することができ、大変濃密な時間を過ごさせていただきました。最後にムラーチェクさんからお花をいただけたのもとても嬉しかったです。そして第1部が終わった後に写真を一緒に撮っていただけたのも、私にとって非常に嬉しい思い出になりました。

 そして品弦のみんなとヨーロッパで3回も一緒に演奏でき、幸せな時間を過ごすことができたのは、先生方とみんなのおかげです。先生方が細かいところまでアドバイスをくださったおかげで、良い演奏ができたのではないかと思います。最後のスメタナホールでアンコールを弾いている時は、メンバーの顔を見たら自然と涙があふれ出てきました。6年前のツアーから一緒に演奏してきたメンバー、今回初めて一緒に演奏したメンバー、みんなとたくさんの思い出を作ることができ、ツアーが終わって1ヵ月足らずですが、早くもツアーの時に戻りたいと思うほど本当に楽しい時間を過ごすことができました。

 言語が通じなくても音楽で心を通じ合わせることができる、そして何より私は品弦が大好きだなぁ、幸せだなぁと改めて感じることができたツアーでした。今回のツアーで学んだことをこれから先、いろいろなところで活かしていきたいと思います。(高3)

 私たちは、825日から93日にかけてドイツ・チェコへの演奏ツアーに行ってきました。

自分自身にとって3度目となる今回のツアーは、2ndヴァイオリンのパートトップという重役を担わせていただきました。今までトップの経験がない自分がパート内、そして他のパートとも合わせ、良い音楽を作るためにはどうすればいいのかが全然分からず、心が折れかけたこともありましたが、トップサイドや、大学生、そして先生方などたくさんの人たちに支えられ、自分に課せられた最低限の仕事はこなすことができたと思います。

今回初めて訪れた国であるドイツは、町や広場でドイツ人がビールを飲みながら談笑しているとても活気溢れる国でした。また、自然豊かで街中の公園で野生のリスが見られるほどでした。

チェコは前回のツアーで訪れたプラハだったため、行く先々で前回の思い出がよみがえり、懐かしかったです。そして、スメタナホールでの演奏はこの先忘れることのないくらい貴重な経験となりました。

モーツァルトのソロを弾いてくださったチェコ・フィルのコンサートマスター、ヤン・ムラーチェクさんはわずかな時間でも写真撮影に応じてくれるとてもフレンドリーな方でした。また、ムラーチェクさんの演奏は動きに無駄がなく、力強く艶やかな音色で、人々を惹きつける演奏とはどういうものかを肌で感じることができました。今回のツアーで得た貴重な経験を自分自身に生かせるよう精進していきたいと思います。(高3)

 今回、私は初めてコンサートツアーに参加し、ドイツとチェコに行かせていただきました。ハイリッヒ・ガイスト・ザール、聖ヨハネス教会、スメタナホールの3ヵ所で演奏することができました。毎日が充実していて、ツアーの10日間があっという間に過ぎてしまいました。

 3回とも、コンサートの前は自分では緊張していないと思っていましたが、やはり心のどこかでは緊張していたようで、1つ目の音で間違えてしまったりしました。でもそんな失敗も振り返ると良い思い出ですし、何より皆で演奏することが楽しかったです。お客様が楽しいと思うにはまず自分が楽しまなきゃいけないと思っていたので、心から演奏を楽しめて良かったです。また、スタンディングオベーションは初めて受けたので、受けた時は驚きとともにここまで練習してきて良かったと嬉しくなりました。

 また、初めてヨーロッパに行けたのはもちろん、ホテルの人やお店の人と会話できたのは自信に繋がったし、良い体験になったと思います。

 このコンサートツアーに行けたのは周りの人の支えが大きく、感謝していかなければならないということを改めて強く感じました。コンサートツアーという貴重な経験ができて、本当に良かったです。ありがとうございました。(高1)

 ドヴォルザークが生まれた国に行って(バッハもですね)、その国の方々に演奏を聴いていただく、という恐れ多くも貴重な体験をさせていただくことができました。言葉は通じないけれど、2年間皆で積み上げてきたものが、会場の皆さんに伝わっているという音楽の力の不思議さを実感できたのではないでしょうか。

 今回のツアーにご尽力くださったすべての皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。(高1保護者)

 上級者が所属するオーケストラ、という認識だった品川弦楽団に自分が入り、さらには海外に演奏旅行に行くことなど、予想もしていませんでした。ドイツにもチェコにも行ったことがなく、そこに行けることに単純に喜びを感じたのですが、実際に楽譜をいただいて練習が始まると、その責任の大きさを実感し、さらにスメタナホールがどのようなホールかを知ると身の引き締まる思いがしたのを覚えています。ツアーに向けて、これまでしたことがないほど練習をしました。

 ツアーはとても楽しく、素晴らしい経験をたくさんしました。楽しみにしていた観光はもちろん、演奏自体もとても刺激的でした。中でも、スメタナホールでの演奏は、ホールそのものの重厚さに圧倒されたばかりでなく、ヤン・ムラーチェクさんの演奏は、思わず弾くのを忘れ、聴き入ってしまいたくなるほど素晴らしいもので、間近で聴くことができだけでも得をしたような気分でした。そんな方と一緒に演奏ができたのですから、この経験は僕の一生の宝物になると思います。

 そして、一緒に演奏した仲間と過ごした日々は、楽しい以上の言葉で表現できるようなものでした。僕の頭では適切な言葉が見つかりませんが

 ツアーで感じたことが僕の音を変えられるように、この経験をいかしてもっともっと練習に励みたいと思います。(高1)

 プラハの街角で購入した、名もない画家の小さな絵を見ながら、「楽しかったなぁ」としばしばつぶやく息子の横顔に、大きな成長を感じています。

 それまでただただ憧れの目で見つめていた品川弦楽団への参加が許されたのは、2018年の秋のことでした。技術も絆もでき上がった皆さんの中に飛び込むのには、それなりの勇気と覚悟が必要だっただろうと想像しますが、親の私から見ても、息子はよくがんばりました。「きつい」「無理」などという負の言葉もやがて少なくなり、練習に向かう揚々とした後ろ姿には、頼もしさすら感じられるようになりました。

 ヨーロッパの都市での演奏、そして日本では感じたことのないお客様からの反応は、とても刺激的だったようです。著名なヴァイオリニスト、ヤン・ムラーチェク氏との共演は、感動を通り越して驚愕だったとも言います。

 息子の出す音がお客様にどのように響いたのかは確かめる術がありませんが、息子が海外のお客様からいただいたものが多大であり、かつきらびやかなものだったことは容易に感じることができます。そして、それと同等、あるいはそれ以上に、ご指導くださった先生方や、ファーストネームで呼び合うほどに息子を受け入れてくれた団員の皆さんと過ごした日々がいかに貴重だったかを、帰国後の話や、何よりヴァイオリンの練習と向き合う姿勢から見てとることができます。息子は何かに憑りつかれ、その何かと共存しながら、これからの人生を楽しむ準備段階を終了しようとしているのです。

 反抗期、思春期を通り、めっきり口数の減った息子を一時饒舌にするほどの感動を与えてくれるこのようなイベントが、今後も永く続き、多くのお子さんの礎になることを強く祈ります。

 そして、演奏の御指導ばかりでなく、演奏旅行の実現にご尽力くださり、子どもたちの安全確保にご配慮くださいました先生方、関係者の皆様方に、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。(高1保護者)

 今回初めてヨーロッパツアーに参加しました。ヨーロッパにいくのは2回目でしたが、日本とは異なるヨーロッパの雰囲気は、とても新鮮でした。

 観光では、ガイドさんにいろいろなところを説明してもらうことができ、とても楽しむことができたし、品弦のメンバーと話すことができ、より親しくなれたと思います。

 演奏会は、ツアー中にニュルンベルク、バードシャンダウ、プラハで3回行ないました。どの会場でも、多くのお客様が聴きに来てくださり、演奏後に大きな拍手をしてくれたり、ブラボー!と言ってくれたりして、とても嬉しく、ヴァイオリンを続けていてよかったと思いました。また、最後にあったプラハのスメタナホールでのコンサートでは、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスター、ヤン・ムラーチェクさんと共演することができ、とても光栄に思いました。練習のときからアンコールまで、素晴らしい演奏を間近で聴くことができ、とても貴重な経験をできたと思います。コンサートの前半終了後、ヤンさんと写真を撮ってもらうことができたのは今回の旅の記念です。また、コンサート後には、打ち上げがあり、ドヴォルザークの子孫の方や、プラハの日本大使館の方々に歓迎してくださいました。

 今回のツアーをとても楽しむことができました。また、ツアーを通して、より一層ヴァイオリンをがんばろうと思いました。このような貴重な機会を用意してくださった先生方、両親にはとても感謝しています。ありがとうございました。(中3)

 今回子どもが品川ジュニア弦楽団のヨーロッパツアーに参加させていただきました。保護者の一人として現地に赴き、子どもたちの熱のこもった演奏を見聞きできたことは、大変喜ばしいことでした。どの演奏会でも、弦楽団メンバーの心のこもった演奏に、多くの拍手喝采がありました。ドイツの教会コンサートでは、弦の響きが会場の隅々までいきわたり、満席の会場で観客のみなさんの熱狂的な拍手と涙に包まれました。隣に座っていた年配の女性からは、涙ながらにドイツ語でたくさんの褒め言葉をいただきました。これほど感激してくださるということに、こちらも心が震えました。プラハのスメタナホールは、中世の街並みに溶け込む外観や内装のすべてが美しく、弦楽団の響きも一段と大人びて感じられました。ソリストのヤン・ムラーチェクさんの艶やかで圧倒的な音楽に、舞台上のメンバーも響きあって演奏していました。

 学校生活が忙しく、楽器から足が遠のいてしまうのではないかと気にしていた我が家ですが、この演奏旅行で触れた多くの理想モデルは、きっとこの先も子どもの心の中に残っていくことと思います。素晴らしい演奏を作り上げた品弦メンバーと、このような貴重な機会を与え、子どもたちを導いてくださった先生方に感謝の気持ちで一杯です。(中3保護者)

 今回初めてヨーロッパ演奏旅行に行かせてもらいました。ドイツ、チェコで過ごした10日間は、毎日がとっても楽しく充実していました。

 私は、ニュルンベルクのハイリッヒ ゲイ シュトシュピタールホールで、ヴィヴァルディのドッペルコンチェルトを弾かせてもらいました。品弦の練習の時、必ずどこかミスしてしまいました。友だちは、ほとんど間違えていなかったので、いつも合わせてもらっていました。初めの一音もなかなか上手くいかないので、どうしたら良いのだろうと思いながら家で練習をしました。本番前のリハーサルの時、やっと楽しいと思いながら弾くことができました。モルダウ川を観光本番はあっという間で、友だちとたくさん目を合わせ、伴奏も聴きながら楽しく弾くことができました。弾き終わった後、客席からの拍手が温かく、「ありがとうございました。楽しかったです」と伝えたかったです。

 アンコールで弾いたスメタナのモルダウは、観光の時に見たモルダウ川(ヴルタヴァ川)を思いながら弾くことができました。モルダウ川(ヴルタヴァ川)は、青く輝いていました。スメタナは、この川を描いたのだな、と改めて思いました。そのことを思いながら弾いた、スメタナホールでのモルダウは、私の中で一番上手く弾くことが出来た気がします。

 ハイリッヒ ゲイ シュトシュピタールホール、聖ヨハネス教会、そしてスメタナホールでのコンサート、練習もすべて大切な思い出になりました。本当にありがとうございました。(小6)

 4歳になる少し前から臼井洋治先生にご指導いただき、8年経った今年、初めて娘はヨーロッパ演奏旅行に参加しました。練習が始まった1年半前は、行ったことがないヨーロッパの地で演奏することがどんなものなのか分からず、品弦の練習のためのお稽古も十分ではありませんでした。

 そんな娘も、中学生から大学生までのお姉さん、お兄さんの演奏を聴いたり、休憩時間に遊んでもらったり、また先生方からは時には厳しく、けれど決して諦めず見守りご指導いただいた過程を経て、親と離れて一人で参加できるまでに育てていただきました。心なしかキリっと成長した顔で帰国した娘は、一緒に行った皆さんの楽しい話やお客様の拍手の様子、毎日先生方が体調を心配してくださったことなど、たくさん話してくれました。このような貴重な経験ができたのも、20年以上にわたり海外への演奏旅行を続けてこられた先生方の子どもの成長を願う熱いお気持ちと、想像しきれないほどのご尽力があってこそと、深く感謝しています。この感謝の経験を経て、また娘も何か人の役に立てるようにと、親として願っています。ありがとうございました。(小6保護者)

 私は、今回初めてツアーに参加しました。部屋でも、行動する時でも、お姉さんたちがずっと一緒にいてくれたので、安心できました。ドイツやチェコの町は、すごくカラフルで、お店も町の風景も、見る物すべてが初めてで、日本とは全然違っていました!

 観光をしている時、一番心に残ったのは、教会の中です。とても広くて、ステンドグラスが光り輝いていました。思わず見とれてしまいました。外から見た時も、建物がすごく大きくて、歴史を感じました。

 演奏は、日本で弾いていた時とは、響きが全然違いました。空気が違うからでしょうか。うまく言えないのですが、自分が弾いている音よりも、響いた余韻がとても美しいなと思いました。音に色があるとすれば、日本とは色が違うような気がしました。お客様が大きな拍手をしてくれて、それは泣きたくなるほどうれしかったです。このツアーは、とても良い経験でした。(小6)

 小5で娘が品川ストリングオーケストラに参加し始めた頃は、大きなお兄さん、お姉さんたちと演奏するのが楽しくて仕方ないという様子で、毎回の練習をとても楽しみにしていました。2019年3月の合宿では、ご面倒をお掛けしないか心配しましたが、皆さんにとても可愛がっていただき、充実した時間を過ごしたようでした。

 そして今夏のツアーでは、見るもの、触れるもの、感じるものすべてが、驚きと発見の毎日だったようです。演奏も回を重ねるごとに目に見えてステキなものとなりました。バート・シャンダウでの拍手と歓声、最後のスメタナホールでの演奏、その感動は言葉では表し尽くせません。

 大学生の方たちをはじめ、皆さん、年下の子たちをとてもよく面倒を見てくださる方ばかりで、音楽面だけでなく、人間的にも少し成長したのを感じます。品川ストリングオーケストラに、またツアーに参加できて、本当に良かったと思いました。

 そして終始、子どもたちの面倒を見てくださり、また時には厳しくご指導してくださった先生方、本当にありがとうございました。またツアーや演奏会の開催に関わってくださったすべての皆様にも、心より感謝を申し上げたいと思います。今回の体験は、子どもたちにとって、何ものにも代えがたい財産になったことと思います。(小6保護者)


→品川弦楽団YouTubeサイト