12月1日(日)スズキ出身のヴァイオリニスト、伝田正秀さんが出演!

 松本市旭町にある鈴木鎮一記念館は、かつて鈴木鎮一先生ご夫妻の自宅であり、レッスンの場でもありました。1996年から、鈴木鎮一記念館として、毎年多くのご来場者が生前の鈴木先生の業績の数々を見学されています。

 年に数回開催される、スズキ・メソード出身者ほかによる記念館コンサートは、とりわけ人気が高く、定員80名の会場が毎回満席となるほど。

 今回は、12月1日(日)14時開演で、このところスズキ・メソードに関係するイベントでおなじみの読売日本交響楽団コンサートマスターの伝田正秀先生のヴァイオリンリサイタルでした。共演のピアニストは、関東地区ピアノ科指導者の石川咲子先生。9月29日(日)の総合舞台劇「音にいのちあり〜鈴木鎮一 愛と教育の生涯」では、お二人の息をピッタリ合わせた生演奏が評判になりました。


12月1日(日)14時開演演奏される姿が、お父様の故伝田充正先生にそっくりでした
鈴木鎮一記念館 →地図
入場料:無料
曲目
ヴィタ一リ:シャコンヌ
・クライスラ一:シンコペ一ション
・クライスラ一:ロンディ一ノ
・クライスラ一:美しきロスマリン
・クライスラ一:愛の喜び
・ジ一ツィンスキ一:ウィ一ンわが夢の街
・ヴュータン:アメリカの思い出
・ヴィエニャフスキー:華麗なるポロネーズ
・べートーヴェン:メヌエット
・サラサーテ:アンダルシアのロマンス
・サラサーテ:バスク奇想曲
・サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
・ポンセ:エストレリータ(小さな星)
・モンティ:チャルダーシュ

 鈴木鎮一記念館の等々力由季子副館長から、当日のレポートが届きましたのでご紹介しましょう。

12/1鈴木鎮一記念館コンサート「伝田正秀ヴァイオリンリサイタル」

 大盛況でした。109名のお客様がお見えになり、椅子もスリッパも足りなくなってしまいました。早い方は、12時頃からお見えになり、一緒にリハーサルを聴かれ、14時からの本番のコンサートもしっかり楽しんでいかれました。

 令和になって初めての記念館コンサートでしたので、楽しみにされていたお客様や、9月29日にまつもと市民芸術館で上演された「音にいのちあり〜鈴木鎮一 愛と教育の生涯」の舞台をご覧になって、劇中に演奏された伝田正秀先生の演奏が素晴らしくて、コンサートに来ました、という方もいらっしゃいました。

 「こんな、すばらしいヴァイオリンの演奏は、初めて聴きました。来てよかったです。感動しました」とおっしゃるお客様もいました。

 また、「演奏者の一挙手一投足はもちろんのこと、息づかいまで目の前で感じることができました。何よりも伝田さんの演奏が素晴らしかったです。特にツィゴイネルワイゼンは、私がクラシック音楽に興味を持つきっかけになった曲でしたので、今まで何百回と聴いてきましたが、これほど魂を揺さぶられるほどの感動は初めての経験でした」と感無量のお声もいただきました。

終演後の記念撮影をしました。左から豊田耕兒先生、伝田正秀先生、石川咲子先生、そして結城賢二郎元記念館館長 伝田先生は、曲の合間に、記念館での思い出にまじえて、犬のガビちゃんのお話や、曲の背景を解説されるなど、いろいろなお話をされながらプログラムを進めてくださり、お子様も15〜6名ほどいらっしゃったのですが、皆様、夢中になって聴き入っておられました。

 伝田先生が長野市ご出身ということもあり、長野市、須坂市から生徒さんとお母さまが何組かいらっしゃっていました。コンサート終了後、須坂からお見えになられたお母さまが「手伝うことありますか?」と声をかけていただき、椅子の片付けをお子様と一緒に手伝ってくださり、ありがたかったです。

素晴らしい演奏をされた伝田正秀先生からも、メッセージをいただきました!

話題のガビちゃんは、ミニチュア・シュナウザーです。鈴木先生から譲り受けた頃の写真をご提供いただきました 鈴木鎮一記念館には、子どもの頃に訪れて以来です。スズキ・メソードで過ごした私にとって、この場所で演奏会をさせていただくのは光栄な機会でした。また、父が鈴木先生からお預かりして14年間育てたワンちゃん(ガビちゃん)が幼少に住んでいた家でもあり、家族としての懐かしい気持ちもありました。

 会場はとても快適で環境が良く、等々力様をはじめ、皆様に至れり尽くせりにしていただき感謝しています。

 ご来場いただいたお客様もとても温かく、終始楽しく自由に弾かせていただきました。長年、父の生徒さんでいらした方や、先日の甲信地区大会で共演した生徒さんもいらしていただき、お会いできたことも、大変嬉しく思いました。

 今年は総合舞台劇「音にいのちあり〜鈴木鎮一 愛と教育の生涯〜」や甲信地区大会のイベントで様々な方にお会いすることができ、スズキ・メソード指導者であった父が、昨年10月に亡くなるまで約60年の指導期間、素敵な仲間や生徒さんに囲まれて、情熱を持って幸せに過ごせたことを感じ、父に代わってお礼をお伝えしたい気持ちです。

 本当に有意義な機会をいただき、ありがとうございました。