第70回夏期学校を開催しました!

速報!まったく新しいオンラインスタイルでの開催となった「第70回夏期学校」。
 1日目は、才能教育会館特設スタジオでの開校式からスタートしました。そして、あらかじめ収録されたフレンズコンサート、スペシャルコンサートでは、全国各地の生徒さんたちの力演に圧倒されました。竹澤恭子先生によるマスタークラスも開催。夜8時からは、保護者教室も生配信されました。その他、期間中常時配信されるピアノ科コンサートや、フルート科の「50組で繋ぐきらきら星」など、オンラインスタイルでの開催ですが、盛りだくさんな内容になりました。

 

 参加者も、ヴァイオリン科・チェロ科が、前回の2019年開催時とほぼ同数、ご自宅のピアノで参加できるとあってピアノ科は約2.5倍、50周年を迎えたフルート科も約2倍近くの生徒さんが参加。参加の皆さんにとっては、8月末までアーカイブ映像をご覧いただけるなどの特典も提供されるプログラムがいくつもあり、お気に入りのレッスンやコンサートなど何度も楽しむことができます。また、普段は見られない他のレベルの教室や、楽器の異なる教室のレッスンを視聴することもできるなど、オンライン夏期学校ならではの特徴も感じさせる展開となりました。ちなみに初日だけで、視聴数が4,300件に届く勢いがありました。

開校式(15:00-15:30)

早野会長を始め、講師の先生方と末廣実行委員長からのご挨拶がありました。また、鈴木鎮一先生が作詞された夏期学校の歌を「楽しい朝」に合わせて、生演奏でお披露目。3人の子どもたちに元気よく歌いました。早野会長は「どうなるの?」のセリフを担当されました。

早野龍五会長

特別講師・東 誠三先生

特別講師・竹澤恭子先生

特別講師・宮前丈明先生

豊田耕兒名誉会長

特別講師・江口有香先生

特別講師・臼井文代先生

特別講師・山本裕康先生

実行委員長・末廣悦子先生

フレンズコンサート(15:30-17:30)

あらかじめ公募した企画に応募された皆さんによるコンサートです。

friends1.png friends2.png friends3.png friends4.png friends5.png friends6.png friends7.png friends8.png friends9.png friends10.png friends11.png friends12.png friends13.png friends14.png friends15.png friends16.png friends17.png friends18.png friends19.png friends20.png

スペシャルコンサート(18:00-19:30)

オーディションによって選ばれた皆さんによるコンサートです。

special1.png special2.png special3.png special4.png special5.png special6.png special7.png special8.png special9.png special10.png

保護者教室(20:00-21:00)

 才能教育会館特設スタジオで、早野龍五会長と末廣悦子実行委員長による夏期学校の思い出話から始まりました。お二人は、幼少期から鈴木鎮一先生のご自宅(現在の鈴木鎮一記念館)でのレッスンでご一緒の仲。末廣先生は、小学3年の頃から月に2回程度、四日市からディーゼルの機関車に乗り、土日のレッスンに参加されたとのことです。夏休みや冬休みには1週間程度、鈴木先生のご自宅に寝泊りしてレッスンを受ける「武者修行」もありました。末廣先生が夏期学校に参加されたのは、5歳の時からで、松本で開催された第3回の時。朝から夜までみんなで一緒に楽しまれたとのことです。
 

 オリンピックの話題もありました。早野会長によれば、一流のアスリートたちのインタビューにジャンルは違うものの、鈴木先生の教えに通じるものがあるとのことでした。素晴らしい家庭にめぐまれ、家族の支えがあること。幼少期から取り組み、高い目標を設定し、毎日毎日、繰り返し練習してきたこと。そして良い指導者に恵まれたこと。その上、昔のスポ根ものに比べ、今のアスリートは楽しんでいる部分が感じられたことなどです。「スポーツも我々の音楽も、原理は同じ。長い時間をかけ、繰り返し練習を重ねることで育っていくこと、高い能力が身についていくところ」が同じというわけです。
 
 あらかじめ寄せられた質問にお二人が答えるコーナーもありました。
 「発表会があれば練習しますが、ないと練習しません。毎日、どうしたら練習を続けられるでしょうか」という質問には、「どんな小さなことでも褒めてあげてください。やる気につながります。お家でミニコンサートをしてみるのもいい方法です。1週間後にやろうねと親子で決めれば、毎日練習する気持ちになるでしょう」。「前に習った曲をすぐに忘れてしまいます。どうしたらいいでしょう?」には、「これもコンサートがいい方法です。ここからここまでをやるという方法より、自分がカードを引いて、当たった曲を弾く宝くじコンサートのスタイルで、工夫するのも一案です。その場合、来週は1巻の中からやりましょう、と範囲を決めると取り組みやすいでしょう」。「親の自分もスズキで育ちましたが、どうしたら3歳の子どもに私の経験を伝えられるでしょうか」という質問には、「ご一緒に弾かれるといいですね。それに親自身が音楽を楽しんでいる姿をご覧いただくのでいかがでしょう」。「コンクールに出ることを勧められますか」という質問には、「生徒さん自身が出たいコンクールがあれば、応援しますが、実際にはコンクールに集まる皆さんの楽屋は、独特な雰囲気があります。それにのまれない、強い気持ちがあればいいのですが。目標を持って参加されること自体はいいことだと思います」。「マンション暮らしで音の問題に悩んでいます。皆さんはどうしていらっしゃいますか?」には、「コロナ禍で、在宅の方も多いですね。私の生徒さんの中には、公民館に毎日行って練習している方、公園の駐車場にとめた大きな車の中で練習している方もいらっしゃいます」
 
 早野会長から末廣先生に、来年以降、どんな夏期学校にしていけばいいかの質問がありました。末廣先生からは「参加される皆さんのことを考えれば、リアルなところとオンラインの部分のハイブリッド型がいいのかなと思います。現地でみんなが集まって一緒に演奏することもいいですし、それができない方でも楽しめる方法を考えて、組み合わせるやり方ですね」。早野会長からも「今年のピアノ科の参加者が飛躍的に増えていることから、楽器の特性を考えると、一部はオンラインを残すことも考えてもいいかなと思っています」
 
 最後に、時代とともに子どもを育てる環境が激変する中、昔のお父さん、お母さんに比べて、今の親御さんは子育てという部分でよっぽど素晴らしいというお話が早野会長からありました。不安に思われている保護者の皆さんへのエールです。「せっかくスズキに来られたのですから、鈴木先生がおっしゃったように才能教育課程までは続けて欲しい。そのことが一生の宝物になります」。末廣先生からも「小学生のうちは、保護者の皆さんがサポートしてあげてほしいですね」。早野会長も、「中学生くらいになると個性豊かに演奏するようになります。それまでは繰り返し繰り返し、基本の曲が弾けるようしてほしいですね。そしてスズキに来られたことを楽しんでください」