スズキの指導者と子どもたちも参加した
映画「セロ弾きのゴーシュ」全国縦断サンキュー上映会&演奏会

 

 宮沢賢治原作、高畑勲監督によるアニメーション「セロ弾きのゴーシュ」の製作39周年を記念する全国縦断サンキュー上映会&演奏会が、2021年9月から12月にかけて、全国11ヵ所で開催されました。この上映会は、文化庁による「ARTS for the future!」(コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業)に交付決定の事業として認められており、すべての会場で、映画上映とともに地元のアーティストが出演する演奏会も開催されたのが特色です。

 映画は、2018年に永眠された高畑監督をはじめ、日本のアニメーション界を代表する製作スタッフによる名作で、世界的にも歴史的にも価値の高い作品です。今回の企画には、コロナ禍で、人と人との感動の共有のすばらしさが見失われないよう願いが込められていました。
 
  以下のようなスケジュールで全国を縦断して、行なわれました。 
 
「セロ弾きのゴーシュ」製作39年記念全国縦断サンキュー上映会&演奏会
日程 都道府県 会場
9月18日(土) 秋田県 秋田市文化会館
9月20日(月・祝) 広島県 広島県立美術館
10月3日(日) 島根県 松江市総合文化センターブラバホール 
10月24日(日) 愛知県 岡崎市民会館 甲山会館
11月7日(日) 徳島県 徳島ふれあい健康館
11月14日(日) 長崎県 長崎市メルカつきまちホール
11月20日(日) 茨城県 小美玉市四季文化館みの~れ
11月27日(土) 長野県 才能教育会館ホール
12月11日(土)
岐阜県 岐阜市文化センター小劇場
12月19日(日) 栃木県 日光市宝珠保育園ホール
12月25日(土) 福岡県 福岡市男女共同参画推進センターアミカスホール
 
  その上映会&演奏会の長野県での開催地として選ばれたのが、松本市の才能教育会館ホール。11月27日に、塚尾桃子先生(甲信地区チェロ科指導者)と嘉納尚代先生(甲信地区ピアノ科指導者)による演奏と、塚尾クラスのチェロ科生徒たちによる演奏が行なわれました。
 
塚尾桃子先生からのメッセージ

 当日、司会の方からこんなお話がありました。  
 宮沢賢治には妹のトシがおり、実はトシは鈴木鎮一先生と、もしかしたらつながっているのかもしれません。賢治のチェロを作ったのは、鎮一先生の父政吉氏が創業した日本で初めてのバイオリン工場でした。賢治はチェロをある程度弾けたレベルだったそうですが、トシは式典でヴァイオリンやオルガンの演奏をした腕前だったそうです。トシのヴァイオリンも鈴木バイオリン製の可能性が高いとされているそうです。
 ですので、才能教育会館ホールでの上映&演奏会、不思議なご縁を感じました。映画を観て少しでも演奏に活かしてほしいと、前もって試写会を開いていただいたり、本当に良い経験をさせていただきました。14時からと18時からの2公演、生徒たちもよくがんばりました!

 
子どもたちの演奏曲

・こぎつね/外国民謡
・リゴードン/パーセル
・メヌエット ト長調/ベートーヴェン
 
 
 
塚尾先生と嘉納先生の演奏曲
・星めぐりのうた/宮沢賢治
・船頭小唄/中山晋平
・トロイメライ/シューマン
・アベマリア/シューベルト
・リベルタンゴ/ピアソラ
・いのちの記憶(高畑勲監督・映画「かぐや姫の物語」主題歌)/二階堂和美