今回で2回目となるこのイベントは、新たな試みとして、館内の照明を落とし、プロジェクションマッピングで冬の星空を館内全体に投影。鈴木バイオリン製造株式会社の小野田祐真社長を中心にスズキ・メソードの指導者2名も参加するSUZUKIカルテットによる弦楽四重奏の生演奏に合わせて、テレビ愛知のアナウンサーによる名作『星の王子さま』などが朗読されました。
定員100名で満員となった当日の来場者は、静けさに包まれた夜の図書館という特別な空間の中で、物語と音楽が織りなす幻想的なひとときを味わうことができました。
「星空のナイトライブラリー」開催に合わせて、
館内の蔵書から関連図書をずらりと展示
2ndヴァイオリン:小野田祐真
ヴィオラ:伊藤達哉
チェロ:小澤由季野
出演されたスズキ・メソードの指導者のお二人から、当日の様子をお知らせしていただきました。
伊藤達哉先生(東海地区ヴァイオリン科指導者、ヴィオラ)
昨年に引き続き、大府市のおおぶ文化交流の杜図書館内にて「星空のナイトライブラリー」が開催されました。今年は「星空」と名がつくように、図書館内の天井に近い壁面にプロジェクターで星が映し出され、真っ暗闇の中で空(天井)を見ながら朗読と音楽を感じる趣向を凝らした内容でした。
朗読にはテレビ愛知アナウンサーの上釜美憂さんが、演奏はSUZUKIカルテットが担当し、星にちなんだ作品ということで前半に「冬の星座と神話」とグリム童話より「星の銀貨」を取り上げ、朗読に合わせフォーレやドビュッシーの曲を演奏しました。
朗読の声が響く中、上記の作曲家の静かで星々が瞬くような輝きのある曲が奏でられ、中でもホルストの「ジュピター(「惑星」より)」は耳なじみの曲とあり、観客の皆さんの印象に強く残ったようです。
さて、演奏者の立場でステージ上からの感想を申し上げますと、今回は星空が見えるよう照明が落とされ「真っ暗」なので楽譜が見えづらく、譜面台に取り付ける小さなライトがあったのが救いですが、スコアを使って演奏している曲などは音符が小さいので読み間違えないようにするのに必死でした(汗)。そして奏者同士も顔や演奏している姿が見えづらいので練習の時の雰囲気を思い出し、お客さんに吸収されてあまり聴こえないお互いの音を何とか耳をそばだてて聴き、合わせるのにとても労力が必要でしたがなかなか得がたい体験でした。
演奏後、来てくださった方に感想をお聞きしたところ、「真っ暗闇の空(天井)に輝く星が見え、ステージ上では小さな光が照らすおぼろげに浮かび上がる演奏者とアナウンサーの姿を感じ、朗読と演奏の「音」に耳だけを傾けると、自分で読む星の王子さまよりもっとスケールの広い世界を体で感じることができ、より没入感を味わえた」と話されたことが印象的でした。
小澤由季野先生(東海地区チェロ科指導者、チェロ)
このたび、大府市のおおぶ文化交流の杜図書館で行なわれた朗読会「星空のナイトライブラリー」に出演させていただきました。
冬の星座や神話のお話、グリム童話「星の銀貨」、そしてメインはサン=テグジュペリ作「星の王子さま」を音楽にのせての朗読会。ファーストヴァイオリンの平松さんが、それぞれのお話にあった絶妙な音楽を見つけてくださいました。
図書館という空間での本番は電灯が消され、代わりに壁に一面に映された夜空の中、静かに始まりました。時の経過とともに深まっていく神秘的な空間の中、朗読と音楽の融合は普段スマートフォンに奪われがちな目と耳を優しく癒していただけたのではないでしょうか。
朗読の邪魔にならないようタイミングに注意しながらの演奏は時にスリリングでしたが、私たちも一緒に物語の中に入り込めたような気がしています。素敵な体験をさせていただき、ありがとうございました。
ということで、この企画、毎年の恒例行事になりそうですね。朗読を担当された上釜さんは、ご自身のインスタグラムで「人生で初めての朗読を、素敵な音色と景色と合わせて記憶に刻むことができてとっても幸せでした」と記されていました。