ついに実現! 片岡ファミリーコンサート!
この日は、岡山から生徒さんご家族も大勢いらっしゃっています。聞くところによりますと、この松本の地、鈴木鎮一記念館に憧れを持っておられるとのこと。コンサート中も熱気が伝わってまいりました。
まずは、ご家族4名でのカルテットです。重厚な響きとともに、一気にお客様の心を掴んだという演奏でした。そしてお孫さんの演奏へと続きます。
記念館のフロア(展示室)で、才能教育会館ができるまでレッスンを受けたことを懐かしそうにお話しいただき、鈴木先生と一緒に演奏旅行中のエピソードとして、あるお母様が「うちの子供は私の言うことを聞かない、どうしたらいいでしょう」
と鈴木先生に伝えると、先生から一言「子どもの姿は、あなたが育てた姿です」と仰ったそうです。
また、演奏会で弾くことになった曲が不安だった時に、鈴木先生から「15分前にいらっしゃい」と言われ、受けたレッスンの内容は、最初の二つの音、音の出し方、たったこれだけだったそうです。不思議なことに、迷いのない最高の演奏ができたそうです。
最後にカザルスのお話、「音楽は人間の高い感覚を育てる」。美しい心、尊敬の心、思いやりの心、スズキ・メソードの真髄ですね。と仰っていました。どちらのお客様も、それはそれは真剣に聞かれていました。
再び、演奏が始まり、ご家族の力強く心温かい演奏に心が震えました。
片岡ご夫妻に習われている生徒さんたちから花束が渡され、アンコールは、バッハのメヌエットです。指導曲集にも載っている曲で、合奏の楽しさがとても伝わってまいりました。
今回のコンサートが実現したのは、長年、コンタクトを取り続けてくださっていた記念館前館長 結城賢二郎様のお力のお陰です。本当にこのタイミングでコンサートを開催することができ嬉しく思います。
鈴木鎮一先生が音楽で作り上げてこられた親子の絆、家族の力を今回のコンサートで見せていただいた気がいたします。
片岡ファミリーの皆さま、本当にありがとうございます。ご来場の皆さま、温かい目で見守っていただき感謝いたします。また、スズキ・メソードの先生方、陰でコンサート運営にご協力いただきありがとうございます。
コンサートの感想をお聞きしましたのでご紹介いたします。
山本満理子様(岡山市在住)
鈴木鎮一記念館で先生方がファミリーコンサート!それはぜひお聴きしたい!…と岡山から門下生やその家族約20名がお邪魔させていただきました。10歳の娘が3歳の時からお世話になっている片岡映子先生。実は私自身も3歳から15年間、スズキ・メソードでピアノだけでなく人生に必要な多くのものを学ばせていただきました。
不真面目な生徒でしたし、鈴木先生に直接お目にかかることは一度もありませんでしたが、何度となく送らせていただいた卒業録音に、一度だけ鈴木先生がコメントを吹き込んでくださって、それが本当に嬉しかったことを覚えております。
そんな鈴木先生が暮らしてらした邸であり、スズキ・メソード発祥の地でのコンサート…片岡先生ファミリーの演奏は、毎年夏に行なわれるスクールの合宿の時に聴かせていただけるという贅沢を味わっておりますが、先生方にとって想い入れのある記念館での演奏は、いつもとはまた違う深く響く音色で、胸を打つものがありました。
素晴らしい機会をいただきました先生方、ご関係の皆様に心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
金島琢真様(広島県福山市在住)
私自身がスズキ・メソードでピアノを習っていたこともあり、子どもたちはヴァイオリンとチェロを弾くことになりました。毎週片岡先生のお手本を聴くのが楽しみでレッスンに行っているようなものですが、今回も期待以上の演奏に大感激。
松本は小学生の時、「ピアノ10台コンサート」を聴きに来て以来でしたが、恩師河村聖子先生の御息女、河村圭子先生との偶然の(!)対面、鈴木先生がかつて私のカセットテープを聴いてくださった書斎の見学など、大変思い出深い旅となりました。
結城三紀子(松本支部ヴァイオリン科指導者)
「スズキの理想の姿」
このたび、滅多に聴くことができない片岡ファミリーのコンサートを聴かせていただきました。このコンサートのためにアメリカ、オーストリア、岡山より7名も鈴木鎮一記念館にお越しくださいました。ご夫妻からお孫さんまで、見事な演奏でした。
私が一番驚いたのは映子先生の音色です。鈴木先生そのもののボウイングでした。力強い大きな音、静かなやわらかい音、なおかつ心に響く歌い回しに胸が熱くなりました。
曲の間に鈴木先生と音の思い出をたくさんお話しくださいました。生涯、鈴木先生を師と仰ぎ、美しい音、美しい心を身につけられた素晴らしい先生だと思いました。未だ感動さめやらず、私自身の反省とともに元気と希望をいただきました。まさに「奇跡のコンサート」でした。
最後に、次回記念館コンサート(2026年1月予定)演奏者のご家族とのお写真が撮れました。これからも素敵な繋がりが途切れないよう精進いたします。