大人の生徒のための
「第8回エトワールコンサート」を開催しました!

 
第8回エトワールコンサート
7月3日(日)13時開演
会場:国立オリンピック記念青少年総合センター小ホール
  

 『大人だって楽しみたい!』という生徒さんの声に応え、2014年に第1回エトワールコンサートを開催した時は、13名の参加者でした。第8回を迎えた今回は、ソロ出演者に加え、合奏のみ参加の方を含め26名の方がご出演くださいました。倍増したことになります。その結果、今年は、バッハのドッペルや、フルートの合奏曲、そして「星に願いを」などのアンサンブル曲や合奏曲も演奏することができました。

 単に参加者が増えただけでなく、回を重ねるごとに演奏に磨きがかかっていることを実感します。コロナ禍ということもあり、演奏後に恒例となっている『打ち上げ』ができないのは残念なことでしたが、「大人のスズキ」の生徒さんたちの熱心さに、私たちも励まされ、来年もまたコンサートが開催できるよう、エネルギーを充電されるような、そんな一日となりました。
 幼児教育の色の強いスズキ・メソードですが、「大人のスズキ」ここにあり。大人も音楽を楽しむ「生涯教育」としての側面も注目を集めています。

フルート科指導者 岩波寿美
ドッペルコンチェルト
(バッハ)
 
ロンド(管弦楽組曲第2番)
(バッハ)
ソナタ第2番
第2、第3楽章
(ブラベー)
協奏曲「ごしきひわ」
第2、第3楽章
(ヴィヴァルディ)
楽しい朝
(鈴木鎮一)
 
ガヴォット
(ゴセック)
ソナタ第2番
(ブラベー)
ソナタBWV1031
(バッハ)
スラブの子守唄
(ネルダ)
 
連弾のためのソナタ第2楽章
(ディアベリ)
プレリュード 
Op.23-4, Op.32-12
(ラフマニノフ)
「カルメン」より間奏曲
(ビゼー)
協奏曲イ短調第1楽章
(ヴィヴァルディ)
 
ソナタ第2番
第1、第2楽章
(ブラベー)
アメイジンググレイス
(作曲者不詳)
アヴェ・マリア
(カッチーニ)
タイスの瞑想曲
(マスネ)
 
レイズーミーアップ
(ラヴランド)
ラ・フォリア
(コレッリ)
協奏曲第3楽章
(シベリウス)
ソナタ第2番第2楽章
(プロコフィエフ)

演奏された方々の感想です。
 
市瀬仙子さん(ピアノ)鈴木祐子先生クラス
  認知症予防にとピアノを始めて1年余りですが、このたびのコンサートへの初参加は、思いのほか勇気がいりました。前日の夜は頭の中で曲がグルグル回り、なかなか寝付けず、どうなることかと思いましたが、当日会場を訪れた際に、見知った先生方のお顔を拝見し、励ましのお声をいただくと徐々に気持ちがほぐれていきました。そして何よりも、他の大人の生徒の皆様がステージ上でいとも楽しそうに演奏されるお姿が微笑ましく、私の気持ちも落ち着きを取り戻していきました。その後の演奏は無我夢中でしたが、終えた後の達成感は最高でした。この年齢になりますと、なかなか味わえない癖になりそうな感覚でした(笑)。このような貴重な体験ができましたのは、早朝からご準備にご尽力いただきました先生方、そしてコンサートに向けて精一杯ご指導くださいました鈴木祐子先生のお陰と感謝しております。ありがとうございました。
 
松尾裕之さん(ヴァイオリン)藤井美和先生クラス
今回、ヴィヴァルディの「協奏曲イ短調第1楽章」を61年振りに人前で演奏しました。小学2年生の夏、スズキ・メソードの発表会(銀座ガスホール)で、完璧に弾き通した懐かしい曲です。子どもの頃は、鈴木先生の教材レコード一本槍、耳と指で勝負できていました。6年前、「大人のスズキ」として復帰してからは、楽譜にも目を凝らしながら学習していますが、暗譜力、運動能力は当時に及ばず、時に悪戦苦闘しています。「いにしえを訪ねて新しきを知る」との先人の教えに習い、子どものような素直な気持ちに立ち返り、音の流れを新次元から感じていこうと思っています。
 
岡野智子さん(ピアノ)白水桂先生クラス
 吉祥寺教室で8歳からお世話になっていた娘が大学生になり、才能教育課程卒業後、休会手続きの相談をさせていただいていた頃、先生からの「お母様、いかがですか?」の一言が、再びピアノに向かうきっかけとなりました。「いつか弾いてみたい曲リスト」だけが膨らんでいく中、ピアノに集中して再び向き合えるのは老後かなあと思っていた矢先に訪れたチャンスでした。大人の発表会が特別な理由は、皆それぞれの曲への想い、そして楽器が上達したいという純粋で熱い空気に満ち溢れているからだと思います。
 年月が過ぎ、今わくわくした気持ちで、子どもの頃は苦手だった新曲の譜読みに取り組んでいる自分がいて、年を重ねるのも悪くないなと感じている今日この頃、音楽を心の底から楽しめる喜びを感じています。今年もエトワールコンサートを企画くださった先生方に感謝申し上げます。
 
永富智子さん(フルート)桂綾子先生クラス
エトワールコンサートに出演させていただいて
 ピアノ科指導者ですが、学生時代に2年半程習っていたフルートを桂先生との出会いがあったことで、4年前から復活いたしました。3年ぶりに開催されたエトワールコンサートに今回2度目の出演をさせていただき、アンサンブルの他にソロも演奏させていただきました。この3年間、コロナ禍でオンラインレッスンが長く続きました。ステージでの演奏や、お仲間と一緒に演奏する機会もありませんでしたので、皆さんとご一緒に音楽ができる幸せを改めて感じることのできた1日でした。折角なので、もっとたくさんのお客様に聴いていただきたいとも思いました。また、もっと多くの大人の方々がスズキで楽器を楽しまれたら良いと思いました。

 
C.I さん(フルート)岩波寿美先生クラス
 私はスズキ・メソードで大人になってから、初心者としてフルートを習い始めました。きっかけは、私の娘が小学生の時に学校の吹奏楽部でフルートを吹いていて、フルートを購入して個人レッスンも受けていたのですが、中学では別の部活に入って個人レッスンも辞めてしまい、誰も吹かないフルートが我が家にあったことです。子育てもひと段落して、自分でも何か新しいことをやってみたいと思うようになり、フルートを習ってみようかなという気持ちになりました。大人のレッスン生が集まるこのエトワールコンサートを毎年励みにして、練習をしています。ソロに加えてアンサンブルもあるので、友人もできて、楽しんで続けています。フルートという一生の趣味に出会えたことに感謝しています。

 
早田麻子さん(ヴァイオリン)石戸寛子先生クラス
はじめての発表会
 わが子がヴァイオリンを習い始めて5年が過ぎた頃、いつかこの子と一緒に演奏できたら素敵だろうなと思いうかべるようになりました。しばらくは、「楽器高そう」「大人でも弾けるようになるのかな」と一歩を踏み出せずにいましたが、ある日のレッスン後に、「先生、私もヴァイオリンやりたいです!」と打ち明け、ヴァイオリンを始めてからあっという間に1年が経ちました。
 7月3日、初めての発表会。当日は、心配で逃げだしたい気持ちでしたが、家族が見に来るからがんばるぞと言い聞かせて舞台に出ました。止まらずに最後まで一曲弾き切りたい。「もう少し、もう少し」と念じながら、伴奏とヴァイオリンの音に注力してどうにか弾き終えると、舞台の袖で先生が「よかった、よかったですよ」と肩をポンポンとしてくださったところで緊張がとけました。会場で見てくれていた家族に目を向けると、夫と娘が同時に親指をあげて『いいね』の仕草をしてくれて、胸がいっぱいになりました。新しい世界に挑戦することは勇気がいりましたが、今回発表会に参加したことで、大人になってから始めてもヴァイオリン弾けるんだよ!と、ちょっぴり自慢したい気持ちになりました。
 
島崎幸弘さん(ピアノ)神田淳子先生クラス
 コロナ禍の中、「エトワールコンサート」が開催できて良かったです。今年は初めて妻を招待しての演奏でした。思いの外、上々のできで、弾き終わった後は心の中でガッツポーズ。顔がニヤけてしまいました。皆様からお褒めの言葉をいただき、大変嬉しく思っています。翌日、妻が撮ってくれた動画を学生時代の友だちに送ったところ、お世辞でしょうが「感激、感動した。やりたいことをやっておこう。前からピアノをやりたいと思っていた」といろいろ反応がありました。来年も楽しみにしています。

 
伊藤和香子さん(フルート)中田英里先生クラス
 今年のエトワールコンサートが終わってしまいました。毎回、曲が決まってから、まだ先……とのんびり練習をしていたら、あっという間に本番がやってくる印象です。私は極度のあがり症で、子どもの頃から本番に弱く、今回も、途中からフルートを落としそうになるくらい、緊張してしまいました。次回は「緊張しつつも楽しく吹き切る」ことが目標です。毎年1回ですが、参加者の方々の演奏を聴くことが良い刺激になっています♪
 
長谷川晶子さん(ヴァイオリン)宮崎ありさ先生クラス
 過去に何度か参加したエトワールコンサートですが、今回初めてポップスの曲を選んでみました!難易度は高くない曲でもきれいに聴こえるにはどうすれば良いか?考える良い機会になりました。参加者皆様の選曲が、多様で自由なところも、エトワールの楽しいところです。そして!情熱溢れる演奏をされる方が年々増加している感じがして、とても嬉しく思いました。
 
市川正子さん(フルート)岩波寿美先生クラス
 急な家庭の事情でしばらく吹けない日々が続き、残念ながら、全部暗譜して演奏するという当初の目標に辿り着けませんでした。「急がず・休まず・諦めず」が、「急がず・休んでしまったけれど・諦めず」に。諦めなくてよかったです。本番直前に岩波先生から「息をお腹からしっかりね、背中側にも息を入れて」と声をかけていただいたことが落ち着きにつながりました。稽古できないまま臨んだ直前何回かのレッスンでも、「試験でも競争でもなく、楽しめるのがエトワールだから」と参加に向けて背中を押してくださいました。普段お目にかかれない他の生徒さんともお話できて楽しかったです。「ブラベって、つまんない」と言った私に、大先輩のYさんが「私、この曲好きですよ」とおっしゃったので、私も諦めずこの曲のいいとこを探していくことにします。
 先生方、今回も和やかで気持ちのよい演奏会をありがとうございました。