大阪・関西万博 EXPO2025で、4月27日(日)10時〜14時に
「未来を奏でるスズキ・メソードコンサート」を開催

 
 55年ぶりに大阪で開催されている2025年日本国際博覧会(公式略称 大阪・関西万博)に4月27日(日)スズキの子どもたちが演奏で出演しました。前日リハーサルと本番内容を速報します。
 
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4月26日(土)前日リハーサル

ポップアップステージ東外の図。
待機スペースとステージの間に、
巨大垂れ幕を吊り下げた

 上の写真は、前日(4月26日)、大阪市立浪速区民センターでのリハーサル風景です。お昼に会場に入りますと、今回のために新たに制作された、大きなスズキ・メソードの特製巨大垂れ幕が2階席から吊り下げられていました。さらには、マイクや子どもたちの立つボジション、ピアノの位置などが細かく指定されていました。実行委員長の関西地区ヴァイオリン科の宮原正治先生によると、「明日の万博での会場となるポップアップステージの舞台サイズに合わせて、この会場でも同じサイズでシミュレーションしています。垂れ幕は、舞台上の視覚効果とともに、奏者たちのヴァイオリンケースなどの置き場の目隠しにもなります」とのこと。なるほど、それはグッドアイデアです。当日はリハーサル時間がなく、いきなり本番となるだけに、用意周到な準備が必要となるわけです。曲ごとの指導者の出入り、立ち位置も確認しながら、曲の仕上げにかかっている姿が、とても印象的でした。この日、最終のリハーサル曲、バッハのドッペル全楽章が終わったのが、夜の8時過ぎ。お疲れ様でした。
 万博協会によると、この日までに一般来場者が101万8千人になったとのこと。明日の日曜日が楽しみになってきました。
 

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4月27日(日)本番

 朝からすこぶるいい天気に恵まれたこの日。地下鉄本町駅コンコースは万博一色。警備員の誘導で間違えることなく乗り換えもスムーズ。地下鉄中央線の終点、夢洲(ゆめしま)駅に降り立つと、万博ムードはさらに刺激的に高まり、特徴的な赤と青のテーマカラーが、そこかしこにデザインされていました。開場と同時に、速足で会場内を進む一般来場者の姿は、すごい迫力でした。ぐんぐん迫ってくる感じです。
 
 本日のステージとなる「ポップアップステージ東外」とは、その名の通り、東ゲートから入ってすぐの場所、大屋根リングの外側です。ステージは、とてもコンパクトですが、大屋根リングが目の前に半端ない存在感で横たわる姿は、なかなかの見ものでした。前日の区民センターでのシミュレーションが功を奏し、舞台作りも急ピッチで進みました。この日は、生配信もありましたので、音響や録画カメラの装備品もぎっしり。宮原先生みずからのアナウンスで、「キラキラ星変奏曲」から始まりました。大屋根リングを目指すほとんどのお客様の耳に届き、足を止め、振り向かせる効果はテキメン。あっという間に来場者の輪ができてしまいました。
 

演奏内容と生配信をお知らせしたQRコード

  その時の生配信動画は、現在もご覧いただけます。4時間連続のプログラムで、休憩はありませんでしたが、宮原先生はプログラムの間に、「会場内のスタッフがQRコードをご案内しております。そこから本日の演奏曲目や生配信の画面をご覧いただけます。各パビリオンでお並びの際に、ぜひご覧ください」とアナウンス。これも絶妙なアイデアでした。印刷物を配布できないという、万博会場でのルールを逆手に取り、QRコードを入場者のスマートフォンで読み取っていただき、人気パビリオンの行列が混雑しているからこそ、スズキ・メソードの子どもたちの元気一杯のパフォーマンスを行列に並びながらでも見ていただくという逆転の発想は、万博らしい切り口でした。

 →配信された動画
 
 関西地区、東海地区、そして中国・四国地区から参加したスズキ・メソードの子どもたちの演奏は、野外ステージで、しかも万博会場内という、これまでと大きく違った環境でしたが、それぞれの教室での成果をいかんなく発揮した演奏を披露することができました。企画段階から、夏期学校の「午後のコンサートのスタイルで」というお知らせがあったため、教室単位での参加がしやすく、その分、練習にも時間をかけることができました。
 
 サン=サーンスのヴァイオリン協奏曲をダイナミックに弾きこなした山内悠生さんは、「万博という、何十年経っても経験することができない場で演奏できたこと、本当に嬉しいですし、感謝しています」と演奏直後に語っていたのが印象的でした。
 
 さらに、関西地区のピアノ科卒業式で3月に演奏したばかりのモーツァルトの協奏曲K.414をプログラムに加え、同じメンバーで演奏したことも、いいアイデアでした。練習の効率がいいですし、何よりも大きな飛躍にもなります。しかも、モーツァルトのピアノ協奏曲を野外で演奏することで、大きな集客効果がありました。
 
 大屋根リングの上からも、子どもたちのパフォーマンスを、しっかり捉えることができました。「未来を奏でるスズキ・メソードコンサート」と題された今回の開催は、地元関西地区の指導者をはじめ、多くの皆様のご協力で実現し、大きな成果を産むことができ、手応えも感じました。会場内で、全身でリズムを感じている親子やインバウンドで多く来場している観光客の皆さんの興味津々の様子には、スズキの子どもたちから伝わる「音楽の力」が伝播したようでした。まさに「未来につながる」「未来を奏でる」場であったことを実感した次第です。
 

演奏プログラム

①ヴァイオリン斉奏 青山徹クラス(関西地区)
・キラキラ星変奏曲(鈴木鎮一)
・ちょうちょう(外国民謡)
・メヌエット第3番(バッハ)
・狩人の合唱(ウェーバー)
・ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.3-6より第1楽章(ヴィヴァルディ)
 ピアノ伴奏:渡邉智子
 
②ヴァイオリン独奏 曽田義嗣クラス(関西地区)
・ヴァイオリン協奏曲 第3番 ロ短調Op.61より第1楽章(サン=サーンス)
 ヴァイオリン:山内悠生 ピアノ:田端友希
 
③アンサンブル 宮島克実クラス(東海地区)
・ホルベルク組曲より第1楽章(グリーグ)
・RV151 アラ・ルスティカより第1楽章・第3楽章(ヴィヴァルディ)
 
④ピアノ連弾 宮﨑洋子クラス(中国・四国地区)
・組曲《動物の謝肉祭》より第12番「化石」、第14番「終曲」
 ピアノ:宮内玲歌 上岡優奈
 
⑤アンサンブル 山邊亮子クラス(関西地区)
・3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーク ニ長調PWC37より「カノン」(パッヘルベル)
・トリオソナタ ニ長調より第3楽章(タルティーニ)
 
⑥ヴァイオリン斉奏 指揮:西井恵子(関西地区)
・ユーモレスク(ドヴォルザーク)
・ヴァイオリン協奏曲 第2番より第3楽章(ザイツ)
・無窮動(ボーム)
 ピアノ伴奏:上久保麗
 
⑦アンサンブル 坂井楼蘭クラス(関西地区)
・6歳のモーツァルトの作品より「アレグロ」「メヌエット」「マーチ」(モーツァルト)
・ピアノソナタOp.49第2番より「メヌエット」(べートーヴェン)
 
⑧チェロ斉奏 原力海クラス(関西地区)
・キラキラ星変奏曲(鈴木鎮一)
・フランス民謡(外国民謡)
・アレグロ(鈴木鎮一)
・メヌエット第2番(バッハ)
・狩人の合唱(ウェーバー)
・ソナタ ハ長調より「アレグロ」(ブレヴァール)
 ピアノ伴奏:上久保麗
 
⑨ピアノ連弾 貫名優子クラス(関西地区)
・スペイン舞曲Op.12-3(モシュコフスキー)
 ピアノ:田中 結芽・藤原 彩
 
⑩アンサンブル 塩谷峰子クラス・堤一季クラス(関西地区)
・2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調 BWV1043(バッハ)
 第1楽章 Vn1 髙井美結・坂元大樹・山中大惺
      Vn2 関口 暖・横山琴音・静谷朱莉
 第2楽章 Vn1 静谷奈々
      Vn2 松山葉月
 第3楽章 Vn1 古川隼佑
      Vn2 岸野錬太朗
・ブランデンブルク協奏曲第3番BWV1048(バッハ)
 伴奏:あすかチェンバーオーケストラ 指揮:塩谷峰子
 
⑪ピアノ協奏曲 関西地区企画
・ピアノ協奏曲 第12番 イ長調K.414(モーツァルト)
 第1楽章 坂井希羽(齋藤千恵クラス)
 第2楽章 北村尚熙(渡辺桂子クラス)
 第3楽章 片岡実鞠(大滝恵子クラス)
 伴奏:スズキ・メソード関西地区オーケストラ 指揮:塩谷峰子
 
⑫ヴァイオリン斉奏 指揮:西井恵子(関西地区)
・ヴァイオリン協奏曲 ト短調RV317より第1楽章(ヴィヴァルディ)
・カントリーダンス(ウェーバー)
・アレグロ(フィオッコ)
 ピアノ伴奏:上久保麗
 
⑬アンサンブル 宮原正治・宮原千都クラス(関西地区)
・アイネ・クライネ・ナハトムジークより第1楽章(モーツァルト)
 
⑭ヴァイオリン斉奏 指揮:西井恵子(関西地区)
・アレグロ(コレッリ)
・タンブラン(ダレトリー)
・ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ長調 BWV1042より第3楽章(バッハ)
 ピアノ伴奏:上久保麗
 
⑮ピアノ独奏 中村直子クラス(関西地区)
・クラヴィーア組曲 第5番 ホ長調より「愉快な鍛冶屋」(ヘンデル)
 ピアノ:丹下未央
 
⑯アンサンブル 松本尚三クラス(関西地区)
・4つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ長調 TWV40:202(テレマン)
 
⑰ヴァイオリン斉奏 指揮:宮原正治(関西地区)
・メヌエット(ボッケリーニ)
・《ミニヨン》より「ガヴォット」(トマ)
・ガヴォット(ゴセック)
・メヌエット第2番(バッハ)
・むきゅうどう(鈴木鎮一)
・こぎつね(外国民謡)
・ちょうちょう(外国民謡)
・キラキラ星変奏曲よりA・C・テーマ(鈴木鎮一)
 ピアノ伴奏:上久保麗