鈴木鎮一記念館で新たな試み! 第1回朗読会を開催しました。

 

  鈴木鎮一記念館開館30周年という節目にふさわしい、静かで深い時間が松本で始まりました。6月21日(日)、鈴木鎮一記念館展示室にて、「鈴木鎮一の世界 朗読会 第1回」を開催しました。前日の大雨で心配された天気も晴天となり、日頃から記念館の活動を温かく支えてくださっている皆さまを中心に、約30名の方々にご来場いただき、和やかな雰囲気の中で開催することができました。

   1996年4月、松本市の支援によって一般公開された鈴木鎮一記念館は、スズキ・メソード創始者・鈴木鎮一先生の私邸をそのまま生かした空間です。敗戦直後、40代の鈴木先生が松本の地で才能教育運動を立ち上げた、その原点ともいえる場所であり、世界へ広がった「SUZUKI METHOD」の精神を今に伝えています。
 

百瀬芳久様。息子さんを松本支部のピアノ科で
育てられたお父様でもあります

 今回の朗読会では、鈴木鎮一先生の著作や言葉を題材に、その教えや人柄に改めて触れていただく機会となりました。参加者の中には、4月に発足したばかりの「鈴木鎮一記念館を愛する会」の藤澤良彦会長など、これまでにも鈴木先生の文章を読まれた経験をお持ちの方が多くいらっしゃいましたが、「内容は知っていたはずなのに、素晴らしい朗読によって言葉がより深く心に響いた」「先生の思いが新鮮な感動とともに伝わってきた」といった感想が寄せられました。文字として読むのとは異なる、朗読ならではの魅力と力を感じていただけたひとときとなりました。

結城賢二郎元館長が手にされていたLPは、
クリングラーカルテットによる1906〜1936年の全集版です

 周到な読み込みを土台にして、ゆっくりと語り掛けるように朗読された、松本市在住の百瀬芳久様の感動的な朗読は、楽曲の楽譜に託された作曲者の心の叫びを音で伝える演奏家のように、書かれた文字に込めた鈴木鎮一先生の強い想いを我々の心の底に届けてくれました。それぞれの朗読の後には、結城賢二郎元館長が鈴木鎮一先生の演奏や愛聴盤の音源を鳴らしながら、鈴木鎮一先生のエピソードも語っていただきました。

 鈴木鎮一記念館では、皆様のアイデアやお力添えをいただきながら、鈴木鎮一先生の著作から次世代へのメッセージを届けていくこのような活動を育てていこうと思います。また、この朗読は広報実行委員・河村圭子先生のご尽力により、別の日に録音(左の写真)も行ないました。今後、皆様に共有していただける機会を作るようにいたします。

 
 

プログラム

     ♪ 前半 ― 原点 ― ♪
朗読   モーツァルトの音楽
       「会報」第27号(1953年)
音楽   モーツァルト クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
     (クラリネット:カール・ライスター)
朗読   どの子も育つ道
       「才能教育通信」第83号(1961年)
音楽   スズキ教本曲から
     (ヴァイオリン:鈴木鎮一)

       ~ 休憩(40分) ~

      ♪ 後半 ― 教え ― ♪
朗読   才能は努力のあとから伸びていく
       「才能教育」第84号(1956年)
朗読   劣等感をつくらないように
音楽   鈴木鎮一先生愛聴盤から
     (ヴァイオリン:クライスラー、エルマン ほか)