「知る」から「自分のこと」へ
第3回「じしんをしるたび」岩手でつながる星の輝き

 
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 2024年には福島県浪江町で第1弾を、2025年には宮城県南三陸町で第2弾を開催。震災遺構を訪ね、地域の方々の声に耳を傾け、そして音楽を通して感謝と希望を届けるという活動を重ねてきた「じしんをしるたび〜星をつなぐコンサート」。その歩みの締めくくりとなる第3弾が、2026年9月、岩手県陸前高田市・大船渡市を舞台に開催されました。

 9月5日(土)〜6日(日)、第3回「じしんをしるたび~星をつなぐコンサート」が岩手県陸前高田市を中心に開催されました。福島県浪江町、宮城県南三陸町と続いてきたこの旅も今回で一区切り。参加者から寄せられた感想を読むと、3年間にわたる取り組みが、子どもたちや保護者の心に確かな種を蒔いてきたことが伝わってきます。

 今回の旅で何より大きかった意義は、「震災を知る」ことが、教科書や映像の中の出来事ではなく、「自分のこと」へと変わっていったことでした。
 
 東日本大震災後に生まれた子どもたちも多くなりました。そんな子どもたちが、陸前高田の地形を自分の目で見て、震災津波伝承館を訪ね、三陸鉄道の「震災学習列車」に乗り、実際に被災した方々の言葉に耳を傾けました。「こんなところまで津波が来たのか」「地震が起きたら高台へ逃げる」「自分は大丈夫と思ってはいけない」。幼い子どもたちの感想にも、現地で見聞きしたことがまっすぐに刻まれています。
 
 中高生からは、さらに一歩踏み込んだ声が聞かれました。「震災を人ごとだと思わず、次の世代にも伝えていくことが大切」「これからも震災について学び、防災の知識を深めたい」。美しい海や三陸の風景を目の前にしながら、その同じ自然が時に人々の暮らしを一瞬にして奪うことを知る―現地を訪ねたからこそ生まれた実感でしょう。
 
 また、震災から15年が経ち、街が整備されるにつれて、説明を聞かなければ、そこがかつて甚大な被害を受けた場所だと分からなくなっている、という指摘もありました。だからこそ、現地で語り継ぐ人がいて、そこを訪ねる人がいることの意味は、これからますます大きくなります。
 
 一方、「星をつなぐコンサート」は、被災地域の皆さんへ音楽で思いを返す場となりました。初めて会った仲間とも、同じスズキ・メソードで学んできたからこそ、すぐに一緒に音楽をつくることができる。ヴァイオリン、チェロ、ピアノの音が重なり、最後の「あまちゃん」のテーマでは、小さな子どもたちのノリノリのリズム楽器も加わって、演奏する側と聴く側が一緒になって盛り上がりました。
 
 「緊張したけれど、みんなで演奏するのは楽しかった」「もっと弾きたかった」「ヴァイオリンが弾けて幸せでした」。そんな子どもたちの言葉も印象的です。保護者からは、この旅が楽器を続ける大きなモチベーションになっているという声がいくつも寄せられました。3歳から参加し、最初は泣きながら演奏していた子が、3年目には堂々と人前で弾く姿を見せた―そんな成長を実感した家族もありました。
 
 さらに、普段は別々の地域や教室で学ぶ子ども、保護者、指導者が寝食をともにし、練習し、語り合うことで生まれたつながりも、この旅の大きな財産です。「ほかの県のお友だちができた」「初めて会った人とも一緒に演奏できた」。音楽という共通言語が、地域や世代を越えて人を結んでいきました。
 
 浪江、南三陸、そして陸前高田。3年間、異なる被災地を訪ねた参加者からは、それぞれの土地で異なる教訓を学べたという声もありました。原発事故と復興、津波と避難、そして震災後も続く地域の暮らし。被災地を一括りにせず、その土地を訪れ、人に会い、自分の目で見ること。その積み重ねこそが「じしんをしるたび」の大切な意味だったのでしょう。

 「地震」を知ることを通して「自身」を見つめ、人と人とを「星」のようにつないでいく―。3回の旅はいったん幕を閉じます。しかし、子どもたちが持ち帰った記憶や防災への意識、音楽で誰かとつながった喜びは、これからの日々の中で生き続けます。
 
 「今回で最後なのが寂しい」「また参加したい」。たくさん寄せられたその言葉こそ、この旅が残したものの大きさを物語っているのかもしれません。
   
 9月6日(日)の陸前高田市内の商業施設「アバッセたかた」のパブリックスペースで約50分間にわたるコンサートは、当日、公式YouTubeでライブ配信されましたが、現在も下記をクリックすれば、アーカイブとしてご覧いただけます。

運営側の感想 「じしんをしるたび」を終えて

 

東北地区ヴァイオリン科指導者 飯塚 大

・「星をつなぐコンサート」を開催して
 今回、お客様の中には普段なかなか一般のコンサートには出向くのが難しいかもしれない方もいらして、実際に間近に演奏を聴く体験をしていただけたことが本当に嬉しく思いました。
・三陸鉄道「震災学習列車」に乗車して
 それぞれの地にそれぞれの被害があり、それぞれに努力を重ね、色々な復興の形があり、皆さん本当に力強く生活していらっしゃること、それは映像や写真だけでは感じとることのできない、360度五感と全身でその地丸ごと体感してこそ気づけるものが本当に多いのだなと、改めて思いました。
・総括
 福島、宮城、岩手の沿岸地域を3年連続で訪れることができました。地元に住んでいても、これは本当に貴重な経験でした。 この地域の皆さんは、農業、漁業、また電力供給などで都市部の人々を支えたり、生活を潤したり、豊かな暮らしを当たり前のように享受させてくださっています。しかしながら、何か特別な機会でもなければこうして訪れることも少なく、感謝を形に表せるチャンスもありませんでした。特に関東から西の地域にお住いの方々にとっては、まず来ることのない場所なのかもしれません。 周囲に広がる広大な「空地」のような場所も、何も説明を受けずに一見したならば、単に人口の少ない土地の光景の一つとして映るかもしれません。しかし、何メートルも「かさ上げ」されたこれらの土地の下には、かつて多くの家々と人々からなる町があり、そこに様々な暮らしがあり、それが2011年3月11日を境に失われてしまったのだと思うと、言葉を失います。
 この「じしんをしるたび」というイベントのタイトル通りに、現在の自分自身を知ることがどれほどできたことかは分かりませんが、この先も機会を作ってこれらの地を訪れ、まだまだ自分に問いかけ続けなければならないと感じました。 日本各地で自然災害は続いています。皆様も、お近くの被災地域を訪ね、感じ、地元の食をいただき、考えを広げ深めるきっかけをお作りいただけたらを思っております。
 最後になりますが、この企画にご協力くださったすべての皆様に心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。


 

東北地区ヴァイオリン科指導者 田中洋子

 今回で3度目となり、またこれが最後となるということでたくさんの方の参加があり、とても盛り上がり楽しかったです。初めて参加した父兄もいて嬉しかったです。支部での合宿をコロナ以来、開催していないので、生徒たちもとても良い経験になりました。仙台の先生方には何から何までお世話になりました。日程の都合で行かれなくなった父兄も配信された映像を見て、一緒に楽しんでもらえたようです。
 バスの運転手さんもとても親切な方でした。帰りも予定時間通りに到着したので疲れもなく、快適な旅となりました。
 3箇所の被災地はそれぞれに大変な思いをしながら、しっかり伝えていこうとする姿が見えて感慨深いものがありました。体験した方々の直接の話は未経験の子どもたちにも何か伝わったように感じました。
 皆様本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。


 

東北地区チェロ科指導者 井上弘之

 「じしんをしるたび」が無事終了しました。
 一昨年の第1回(福島県浪江町)、昨年の第2回(宮城県南三陸町)、そして今年の第3回(岩手県陸前高田市)と、東日本大震災に伴う津波の被災地を訪問してきました。それぞれの地の「道の駅」などで生徒たちがコンサートを行ない、地域の方々やいらしたお客様に演奏を聴いていただきました。また、現地では資料館や震災遺構を見学し、被災された方々から貴重なお話をお聞きして、津波のすさまじい破壊力と恐ろしさを改めて痛感しました。多くの犠牲になられた方々に、深く哀悼の意を表します。
 今回の陸前高田では、東日本大震災津波伝承館で遺構を見学したあと、「奇跡の一本松」まで歩いて記念撮影を行ないました。伝承館に展示されていた、避難を呼びかけながら被災し大破した消防車や、津波で激しく折れ曲がってしまった頑丈な橋の一部などを目の当たりにし、言葉がありませんでした。一方で、甚大な被害を受けながらも復旧を果たした三陸鉄道に乗車し、同乗した社員の方からお話や当時の写真を拝見することができました。地元の方々や関係者の皆様の復旧に対する強い信念とご苦労に深く胸を打たれました。
 コンサートに関しても、全員での全体練習が前日のみという厳しい状況の中で、生徒の皆さんが真摯に演奏に向き合ってくれたおかげで、大変すばらしい演奏になりました。
 第1回の福島から今回の第3回に至るまで、企画段階から現地との調整、バスの手配、会計処理に至るまで完璧にサポートしてくださった仙台の先生方に心より感謝申し上げます。そして、すべての回に音響や画像配信などのために全国から駆けつけてくださった先生方、本当にありがとうございました。
 「じしんをしるたび」は今回で終了ですが、私たちはこれからも津波の教訓を忘れず、日頃から防災への意識を持ち続けていくことが大切だと感じています。


 

東北地区ヴァイオリン科指導者 佐々木 勲

 2011年3月11日に起きた東日本大地震。死者、行方不明者の方々が2万2千人を超えた大災害でした。特に福島、宮城、岩手の三県は20mを超える大津波により沿岸部の町は跡形もなく蹂躙されました。その大災害を忘れないために一昨年から「じしんをしるたび」と称して福島、宮城、岩手の三県で3年にわたりコンサートを開いてきました。 
 震災後に生まれ、震災をまったく知らない子どもたちも震災の「語りべ」の方の話に耳を傾け、真剣に聞いてくれました。
 コンサートは屋内での開催でしたので、天候を気にすることはありませんでしたが、前日まで雨降りの毎日だったのがコンサート前日と当日の2日間だけは雨も止み、恵まれたお天気でした。コンサート最後の曲は2013年に放送されたNHKの朝ドラ「あまちゃん」のテーマソングで、小さな生徒たちは飛び跳ねながら笛を吹いたり、タンバリンを鳴らしたりと、とても楽しいコンサートでした。
 また三陸鉄道の中では皆で車窓から海を眺めながらお弁当を食べたり、「語りべ」の方のお話を聴いたりと、とても貴重なひとときを過ごさせていただきました。
 今回もご当地との打合せ、プログラム作成、貸切バスの手配、3箇所に分宿した宿の手配など、若い先生方が大変良く活躍してくれました。
 また、当日のコンサートを配信するために遠方から来られた先生方には毎回のことながら心から感謝申しあげます。
 この「じしんをしるたび」も今回で終わります。生徒もご父兄も先生方も一つになり、スズキファミリーならではの催し物が、また開催できることを願っています。
 皆様、ありがとうございました。


 

東北地区ヴァイオリン科指導者 平澤敦子

 一昨年から3回にわたって開催した「じしんをしるたび~星をつなぐコンサート」は無事に終えることができました。福島県浪江町に始まり、宮城県南三陸町そして岩手県陸前高田市と被災地3県を巡る旅を通して、津波の恐ろしさや自然の驚異を目の当たりにし、メディアを通じて知る情報と実際にその土地に行き、自分の目で見たり肌で感じたりすることがいかに大切なことであるか、よくわかりました。「百聞は一見にしかず」とはまさしくこのことだと思います。
 どの土地に行っても、かさ上げ工事が進み、高い防潮堤ができて、震災前の海が綺麗に見える景色とは一変した新しい街並みができつつあります。一方で、震災遺構がすぐそばに存在し、それとともに新しい生活を営むという非常に複雑な感情と葛藤しながら懸命に前を向いて生きている姿が心に刺さります。
 それぞれの土地に出向いてみると、未曾有の震災を風化させないように、若い方々の大きなエネルギーを感じます。ご自身が小さい頃この土地にいて被災した方や、震災後ボランティアとして現地に入り、そのまま移住された方・・・そのような方々から震災当時のお話を聞き、接することができたことは、今回の3年計画のツアーで、貴重な体験でした。
 今回訪れた岩手県は、一番遠く、情報が乏しく、苦慮しました。その中で、私のクラスの保護者のお一人が震災当時、陸前高田市で仕事のためにお住まいだったと知り、宿泊でお世話になったホテル三陽さんや現地の方が利用するショッピングセンンター(今回演奏したアバッセたかた)など、役立つ情報をたくさん提供してくださり、大変ありがたかったです。
 第2回の南三陸町でのツアーが9月下旬に終わって3か月足らず、雪が深く積もる前にということで12月初旬に、ご提供いただいた情報を元に、下見に行きましたが、知らない土地を動き回るには予想以上に時間がかかり、計画していたすべての場所には行けませんでした。そのため、スケジュールを立てるにも迷いが生じ、なかなか結論が出せない項目もたくさんありましたが、月一度のオンラインミーティングの中で議論を重ねていくうちに、先生方のそれぞれの思いが一つになって、今回のスケジュールが決まっていきました。
 最終回の今回は、東京の寺田義彦先生クラスから、子どもの頃、ご自身が岩手県に住まいだった大人のチェロの生徒さんや、エル・システマジャパン「大槌こどもオーケストラ」の一員の生徒さんも演奏に参加してくださるなど、地区を超えて様々な方と一緒に演奏でできたこと、その中で、コンサート最後の「あまちゃんのテーマ」を演奏したことは、リズム楽器を持った子どもたちも、そして足を止めて聴いてくださったお客様も、ライブ配信でご視聴してくださった方も、皆さんが楽しい気持ちになれたのではないかと思います。この3年間の集大成としてふさわしい締めくくりだったと思います。
 この3年間の「たび」は、東北地区の先生方はじめ、理事の先生方、そして、配信担当の先生方は、夜遅くまで、そして朝早くから準備作業をしてくださり、たくさんの先生方のお力の結集により開催できました。また、指導者以上に、参加してくださった生徒や保護者の皆様が協力して臨機応変に動いてくださったことは何より大きな支えとなりました。
 参加者総勢65名で作り上げたこの「たび」は、お陰様で大きなトラブルもなく無事に終えられたこと、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。 


 

東北地区ピアノ科指導者 菅野由美

 福島から始まり、宮城、岩手と3県を3年にわたって、ひとつのイベントで繋いでこられたこと…生涯忘れられない出来事になりました。ご支援、ご協力くださったすべての方に感謝申し上げます。
 3回目の岩手は、一番遠いこともあり、充分な下見ができず、不安なことが多かったです。一日食事もまともに取らず、駆け足で巡った下見の中で見つけた「三陸鉄道に乗ろう」という思いは、指導者全員一致した意見でした。次々とめまぐるしく変わる車窓の風景…三陸地方独特の地形、風土、景色…教科書を読んだだけでは分からないものを確かに感じました。「実際に出向き、見て、聞いて、感じよう」3回を通して、目標にしたのは、色鮮やかな確かな経験。いざという時、役に立つ知識。リピーター参加者も多い中、3回目の最後に心と記憶に深く刻み込めるもの…これしかない!と思いました。
 各地での豪雨被害のニュースが流れる中、イベント当日は奇跡的な好天でした。伝承館で見学後…震災の時は皆様が必死に逃げたその道をまっすぐ海に向かって歩き「海を望む場」から、今は穏やかな海を眺めました。そのまま残る震災遺構、そして「奇跡の一本松」。すべてが静かに、現在に息づいていました。次の日、コンサートが終わった後は、「三陸鉄道震災学習列車」へ。ポケモンキャラクターやかわいいラッピング列車に子どもたちは大喜び。行きは語らいながら車内でお弁当をいただき、帰りは語り部の方より、当時の状況を写真も交えてお聞きしました。
 過去の震災学習では年配の方よりお話を伺うことが多かったのですが、今回はお二人ともお若い方で、一生懸命自分の言葉で語りかけてくださったことが印象的でした。おそらく震災の時は、まだ子どもだったと思いますが、だからこそこの出来事を「語り継ごう」という心意気を感じ、胸に込み上げるものがありました。古くから、何度も何度も津波の被害にあっていた三陸地方の皆様は、その教訓を大切な子孫に伝えるため、こうやって語り継いだり、石碑に残したり…その心からの祈りをきちんと受け止めてくれる若い方たちの存在は、まさに「希望」なのだと思いました。
 3回の「じしんをしるたび」で一番感じたことは、その土地に生き続ける人たちの強さ、そして優しさ、温かさでした。どんなに悲しい辛い出来事が起こっても、残された人たちの人生は続いていく…そして、いつかその出来事を乗り越えて、未来を築いていく。「自分の命を守る」「津波てんでんこ」という言葉があるそうですが、その行動が周りの命をも守っていくことにつながる。「命のありがたさ」まさに出向いてみないと分からない、この貴重な経験をこれからも大切にしていきたいです。
 コンサートの最後は、三陸鉄道といえば?「あまちゃんのテーマ」で盛り上がりました。文字通り弾けまくっていたリズム隊の生徒たちを体を張って制していたT先生の指導力に(抱腹絶倒したうえに)脱帽です。素晴らしい先生方と協力しながら一緒に「たび」ができたこと、スズキならではのチームワークの良さを改めて実感できました。


 

東北地区ピアノ科指導者 塚本彩央

 今回で3回目の開催となりました。第1回目は福島県浪江町、 第2回目は宮城県南三陸町、 そして今回は岩手県陸前高田市。今回も、 小学生の娘と一緒に参加させていただきました。
 お天気にも恵まれた2日間。
 1日目に訪れた「いわてTSUNAMIメモリアル伝承館」から高田松原の海岸へ向かう一本道の景色が、深く心に残っています。海を望む場所から少し歩くと、 東日本大震災の津波にも耐えた「奇跡の一本松」がありました。 そこには、 震災の犠牲者への追悼と鎮魂、 そして復興への強い思いが込められているように感じました。
 2日目のコンサートには、 仙台、 福島、 岩手、 東京からも生徒さんが参加してくださいました。アンコールの「あまちゃん」では、 お客様から笑顔や手拍子をいただき、 小さな生徒から大人の方まで、 皆さんが音楽を楽しんでくださっていることが伝わってくる、 温かい演奏となりました。
 「じしんをしるたび」を終えて、 娘は「この合宿が5回くらいまで続けばいいのに……!」と話しています。
 楽しい合宿として音楽を楽しむだけではなく、 被災地を訪れ、 町の方々の声を聞き、 地震について知ることで、 命の大切さを学ぶことのできる旅。親としても、 このような経験を子どもと一緒にできることを、 とてもありがたく感じています。初回のときはまだ小学1年生だったため、 震災についてどこまで理解しているのかな……と思うこともありました。 けれど、 回を重ねるにつれて、 娘なりにいろいろなことを感じ、 少しずつ学んでいるのだと思います。
 今回訪れた伝承館の寄せ書きに、 娘が書いた「未来の人たちに、 地震と津波のおそろしさを伝えていきたい」というメッセージを見て、 大震災を経験していない子どもの心にも、 地元の方々に教えていただいた震災の記憶や教訓が深く残っていることを実感しました。音楽を通して仲間や地域の方々と楽しい時間を分かち合いながら、 被災地を訪れ、 震災について学び、そこに生きる方々の思いに触れることができたこの合宿は、 私たち親子にとって大切な経験となりました。
 また、 この企画が実現したのは、 震災の義援金による温かいご支援があったからこそです。
 世界中、 そして日本のスズキファミリーの皆様が寄せてくださった思いとご支援に深く感謝申し上げます。
 最後になりましたが、 東北地区の先生方、 配信チーム、 理事の先生方、 そして今回のコンサートに関わってくださったすべての皆様、 本当にありがとうございました。


 

才能教育研究会業務執行理事 寺田義彦

 「第3回じしんをしるたび~星をつなぐコンサート」を無事開催、ありがとうございました。
 東北地区の先生方、参加生徒さん、及び保護者の皆様によるご協力とご尽力がまさに実った企画でした。
 まだ生まれていなかった世代の生徒さんたちの多くが大震災の被害を肌で感じられ、復興の現状から、人々の英知と共感から未来を切り開いていると実感されたのではないでしょうか。
 被災地を訪問され、お住まいの方々に向けて自分たちが普段学んでいる指導曲と特別に準備された楽曲を演奏することは、一生涯忘れられない記憶として残るでしょう。
 公益社団法人の事業として成し得たことを、関わってくださった皆様に重ねて感謝申し上げます。