片岡正義さん・片岡映子さんご夫妻を中心に

 

  1996年5月にスタートした鈴木鎮一記念館コンサート。7月27日(日)の第90回となるコンサートには、かつて米国で活躍された片岡正義・片岡映子ご夫妻をはじめ、ファミリーの皆さまが世界から帰国。素敵なファミリーの調べを奏でていただきます。

 片岡正義さん(チェロ)・片岡映子さん(ヴァイオリン)は米国で2番目に古いセントルイス交響楽団に32年間在籍。また、室内楽の演奏活動でも活躍、さらにスズキ・メソード・セントルイス支部を設立し、子どもたちへのチェロとヴァイオリンのレッスンで、多くの生徒さんを育てました。2001年に帰国後は、岡山市でチェロとヴァイオリンの教室を主宰。慰問演奏活動や片岡ファミリーコンサートを開催されています。
 
 今回の鈴木鎮一記念館コンサートご出演のきっかけとなったのは、3年前の10月のご夫妻による記念館訪問でした。片岡映子さんのお父様で、かつて才能教育研究会理事、常務理事も務められた鈴木清さんのご著書「わが子の才能を伸ばした父の愛育記録」をご夫妻から記念館の結城賢一郎館長(当時)にプレゼントされるなど、その後も交流が続いていました。 
 
 同書は、1960年に黎明書房から発刊され、父親の手記として名著の誉れ高い作品でした。2013年に電子書籍として復刊されています。わが子がヴァイオリンを通して成長する姿に真正面から向き合いながら、試行錯誤し、手応えを得る過程が記されています。現代の「イクメン」たちに、半世紀前の父親の心情は、時代を超えて心打つものがあるはずです。左の電子書籍の画像をクリックすると、購入サイトにリンクします。

 今年1月に、改めてご夫妻から記念館宛にお手紙をいただき、「記念館という思い出の地で、私たちの片岡ファミリーコンサートを開いてみたい」との思いを伺ったことで、今回のコンサート開催となりました。ご夫妻、お嬢様、そしてお孫様とファミリーの息のあった演奏を、目の前でご堪能いただくことになります。ぜひお楽しみください。

 

第90回鈴木鎮一記念館コンサート
2025年7月27日(日)14:00開演
 鈴木鎮一記念館(松本市)
 入場料無料(40名様限定・要予約)

 お申込先:鈴木鎮一記念館 tel.0263-34-6645
 
お二人から、メッセージをお寄せいただきました。
 
 昔、先生が住んでいらっしゃった鈴木鎮一記念館は、映子が中学、高校時代に友だち4,5人と泊りがけでレッスンに通ったところです。
 現在、記念館の事務所になっている部屋に布団を敷いて、夜遅くまでみんなでおしゃべりしたものでした。朝は6時になると、先生がドアをノックされ、朝食後、7時からレッスンが始まります。お客様がいらっしゃることもあり、その時は、誰が早く気づいてお茶を出せるか競争です。
 鈴木先生と奥様の思い出に溢れた記念館は、訪れるたびに懐かしく、感慨深い気持ちに満たされます。このたび、娘や孫たちもいっしょに、ここ、鈴木鎮一記念館で演奏する機会をいただきましたことは何よりもうれしく、ありがたいことで、心からお礼を申し上げます。

片岡正義、映子