韓国スズキ協会の冬期学校で、早野会長が講演

 

冬期学校のポスターです

 韓国スズキ協会のHwang会長にお招きいただいて、1月中旬に韓国に行ってきました。冬の音楽フェティバル(冬期学校)で講演するためです。韓国は3月から新学期が始まるので、今の時期、公立学校のほとんどが、かなり長い冬休みの最中なのです。

僕の名札

 Hwang会長からは、ずっと以前からご招待いただいていたのですが、コロナ禍のために延び延びになっていました。2023年10月に松本で開催した国際ティーチャートレーナー会議の時に、あらためてお招きいただき、今回ようやく実現した韓国訪問です。

 韓国スズキ協会のHwang会長は、1980年代前半から10年間松本に通って鈴木鎮一先生のレッスンを受け、1994年に鈴木先生から指導者認定証を授与された方です。

プログラムに記載された僕の講演の紹介文

その直後から、夏と冬の学校を始めて、ほぼ30年。最初は参加者50人だったそうですが、今回は650人が参加しました(コロナ前はもっと多かったそうです)。韓国国内ばかりでなく、フィリピン、シンガポール、インドネシアからも参加者があり、国際スズキ協会(ISA)理事のTherese Wirakesumaさんもインドネシアから参加されました。

 日程は1月15日(月)から19日(金)までの5日間です。会場は、ソウルから南に車で2時間ほどのところにある、Splas Resomという大きなリゾートホテル。参加者の宿泊、食事、グループレッスン、個人レッスン、コンサートなど、すべてを一箇所で行なうことができる会場です。

講演会場にて。Hwang会長とともに


 
 初日の午後はウエルカム・コンサートがあり、夕食後に、私が「スズキ・メソードを未来につなぐ」という1時間の講演を行ないました。Hwang先生と相談させていただいた結果、講演は日本語で行ない、韓国語に逐次通訳。日本語も韓国語も分からない方のために、スライドは英語で準備することにしました。
 

通訳してくださったHan SooJung先生

 🇯🇵→🇰🇷通訳は、Han SooJung先生がやってくださいました。Han先生は、2010年から3年間松本の音楽院で学んで2013年に卒業された方で、昨年の豊田先生の卒寿のお祝いにも参加されました。現在は韓国の大学でスズキ教育法の講義などもやっておられます。

 5日間のプログラムは、グループレッスン、個人レッスン、オーケストラやアンサンブルの練習、午後のコンサート、夜のコンサートなど、とても充実しています。コンサートやレッスンの写真を見ていただくと、韓国の先生が皆お若いことに気づかれると思います。みなさん、Hwang会長のお弟子さんだったり、Hwang会長が松本に送り出して育成した方々です。生徒さんたちも良い音を出しておられました。
 
 そして、日本の夏期学校と大きく違うことは、原則として親御さんが参加しないこと。先生一人が生徒さん4人ほどを引率して会場にやってきて、5日間、一緒に寝泊まりするのです。生徒さん一人の参加費(宿泊・食事込み)は日本円換算で約6万円とのことでした。

初日のウエルカムコンサート。チェロの斉奏


ウエルカムコンサート。フィリピンからの参加者によるフィリピン民謡の演奏


ウエルカムコンサートで、サラサーテのサパテアードを弾く生徒さんたち


ウエルカムコンサートでグリーグ ホルベルク組曲 2.サラバンド Op.40を弾くチェロ科指導者の方々


1巻の生徒さんたちのグループレッスン


パッヘルベルのカノンの弦楽オーケストラ練習風景


韓国語版のスズキ指導曲集


5巻のグループレッスンは、ビヴラートの練習


8巻のグループレッスン。エクレスのソナタを歌う練習


 
以上、早野会長ご自身による報告・写真でした。