私のZoomグループレッスン

 関西地区ヴァイオリン科指導者、宮原正治先生が、話題のWebアプリZoom(ズーム)を使ったグループレッスンを試みましたところ、様々な気づきやアイデアが生まれたとのことです。また、思わぬ効果も発見されました。
 

 

Zoomを用いたグループレッスンの試み

  
 新型コロナウイルスの爆発的な広がりにより、これまで想像もしなかった状況に全世界が陥っています。また感染拡大防止のため、レッスンや演奏会といったすべての活動がこれまで通りの方法では継続困難な状況に陥り、代替する方法が必要になってきました。
 
 私のクラスでは、3月上旬にWebレッスンできる環境を整え、実験的に運用を開始しました。3月中旬からは熱のある生徒や、外出による感染リスクを避けたい会員さんをWebレッスンに切り替え、さまざまな利点や問題点も判ってきました。
 
 そこで、これまでのレッスンスタイルにとらわれず、新しいレッスン形態を加えていく必要性を感じ、Webグループレッスンもそういった中から思いついたアイデアの一つです。
 
 Webグループレッスンでは、最近流行のZoom(※)というアプリを使用します。ところがこれまで一度も使ったことがないアプリのため、実際のところ何ができるのかよくわかりませんでした。
 
 そこでたくさんの生徒に協力してもらい、何度か運用実験を行ないました。おかげでレッスンできる内容もまとまり、3月中旬頃よりレッスンを開始し、現在は毎朝8:30から30分間実施しています。
 
 ただシステム上の問題点から、通常のグループレッスンをそのままこれに置き換えできることはできません。音や映像が環境によって遅延する問題があるのと、会議用のアプリのために、一人の音を拾う(画面では黄色の枠で表示されます)ことがメインの機能のため、同時に演奏してお互いの音を聴きあえないという致命的な問題があります。
 
 レッスン内容は、そのあたりも考慮した結果、右手(弓の持ち方研究、弓振りなど)の練習が主となり、演奏に関しては生徒のマイクにミュートをかけ(主催者側から参加者のマイクをon/off操作する機能があります)、生徒には先生の音のみ一方的に聴こえてくる環境にした上で弾くといった程度です。
 
 当然、生徒の音を聴くことはできませんが、映像で個々の取り組む姿勢くらいは確認できます。
 
 結果として、このグループレッスンは、予定外に学校へ通えなくなってしまった子どもたちのために、「毎日決まった時間に起きる」「朝から楽器に触れる」「仲間に会える」という想定していなかった付随効果もあり、そのこと自体が子どもたちの生活のリズムとなり、主な目的にもなりました。
 
 またZoomは最近急速に活用されるようになっており、一部学校などでも導入が始まっています。グループレッスン時間と、学校のZoom時間が一部重複している生徒は、学校が始まる数分前にグループレッスンを早退、それでも学校に間に合うのはWebならではですね。
 
 それ以外にも写真の最上段の右と中央に写っている生徒はニューヨークからの参加です。私のクラスの元生徒で、現在はニューヨークでスズキの教室に通っておられます。3月中から外出禁止令が出ているニューヨークでは、当然レッスンはできません。そんな中、私のFaceBookでWebグループレッスンをお知りになり、現在は毎日参加されています。そして同じく最上段の一番左はこの日視察にお越しになられた早野龍五会長です。
 
 今回の新型コロナウイルス問題のため、今までになく猛烈な速度で世の中が変化しています。その結果、Webに置き換え可能なものはWeb化され、新型コロナウイルス問題が落ち着いた頃にはずいぶん違った世界になっているのではないかと思っています。レッスンに関しては、対面レッスンでできてWebレッスンではできない所も多いですが、逆にWebレッスンだから可能なこともあるはずです。この機会にそういったものを探し出し、新しいレッスンの形態として取り入れて行きませんか。
 
※パソコン(MacもWindowsもOK)やスマートフォンやタブレット(iOSもAndroidもOK)を使って、セミナーやミーティングをオンラインで開催するために開発されたアプリ。
 

2020.4.9  宮原正治