第2回「じしんをしるたび」
星をつなぐコンサートを宮城県南三陸町で開催!
東日本大震災から14年が経過し、音楽を学ぶ子どもたちの中にも震災を経験していない子の割合が増えてきました。そこで、被害の大きかった地域に実際に出向いて学び、自分のこととして記憶に留め、伝えていく機会を得るために企画されたのが今回のイベント「じしんをしるたび」です。「地震」をとおして「自身」を学ぶ旅。ここから得られる経験を、同じ東北に生きるものとして意義深いものにしていきたいと考えています。その第1回は、昨年9月16日(月・祝)に福島県浪江町の「道の駅なみえ」でのコンサート、さらには震災遺構「請戸小学校」の見学を通して実現しました。
→第1回「じしんをしるたび」福島県浪江町での様子
今回の第2回は、やはり大変な被害を受けた宮城県南三陸町を訪ねます。このため、コンサート前日の9月14日(日)に仙台駅に集合。バスで南三陸町のベイサイドアリーナ文化交流ホールで全体リハーサルを実施。上級生が練習中は、小さな子どもたちは「笛つくり」体験を親子で楽しみます。そのまま、子どもたち、付き添いのご家族、さらには同行される東北の各科指導者の皆さんがいっしょになって、合宿スタイルの夜を過ごし、翌日のコンサートの英気を養います。今を生きる子どもたちが、どのような感想を抱くか、音楽で何ができるか、さらには被災地域の実情を自分たちの目で見て、感じる旅になることは、間違いありません。SNSでの発信も行なわれますので、ライブ感も楽しめます。
日時 2025年9月15日(月・祝)
9:20〜南三陸311メモリアル(南三陸町東日本大震災伝承館)前でリハーサル
10:30開演
会場 南三陸311メモリアル前
入場無料
→南三陸311メモリアル公式サイト
1. メヌエット(ペッツォルト)
2. ユーモレスク(ドヴォルザーク)
3. 2つのヴァイオリンのための協奏曲(バッハ)
4. 戦場のメリークリスマス(坂本龍一)
5. おもちゃの交響曲全楽章(アンゲラー)
6. 月夜に歌うララバイ(湯山昭)
7. 白鳥(サン=サーンス)
8. ダンス・ラスティック(スクワイヤ)
9. メヌエット(ボッケリーニ)
10.狩人の合唱(ウェーバー)
11.外国民謡より「むすんでひらいて、こぎつね、ちょうちょう」
12.キラキラ星変奏曲(鈴木鎮ー)
昼食後は、「震災伝承プログラム」として、語り部ガイドさんとともにバスで南三陸町の戸倉地区を中心にめぐります。戸倉地区では、三陸沿岸の特徴的なリアス式地形で、津波は湾奥で増幅し、津波が10メートルを超える高さに達したと記録されています。多くの人が高台や山へ逃げて助かりましたが、津波の到達が早く、逃げ遅れた方も少なくありませんでした。集落によっては「過去のチリ地震津波の記憶」をもとに早く避難した例も伝えられています。そうした当時のお話、さらには復興の様子を子どもたちは語り部ガイドさんを通して、学び合うことになります。
10月号のマンスリースズキでは、当日の様子を詳しく紹介します。